長編・現代ドラマ小説 『それでも火葬場は、廻っている』

作者 くさなぎ そうし

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★★★ Excellent!!!

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火葬場という特殊な舞台。
そこに携わる人達の、それぞれの「過去に負った傷」と「今の想い」を織り交ぜながら、新たな息吹をもたらそうと頑張っていくヒューマン・ドラマ☆

鍵は、ある人物が遺した『造語』。
それぞれの章で遺された『造語』の意味を意識して読み進めていくと、この火葬場を『廻し続けていきたい』気持ちも見えてきて面白いです。

四季に合わせた情景が浮かびやすい文章。読み手の心を掴んで、作中の人物達と同じような気持ちにさせてくれる表現。美しく、個性的で、わかりやすい、の★★★です☆

★★★ Excellent!!!

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火葬場。それほど多くの縁がある場所ではないけれども、人生の最後、多くの人がここから旅立っていく、大切な場所。

こちらの物語は、お葬式に関わる多くの仕事(こんなにたくさんの方々が関わっているということを初めて知った)をそれぞれの視点から掘り下げた、オムニバス形式のお仕事小説。
章ごとに変わる主人公が、皆それぞれ忘れられない過去を抱えており、お仕事小説というだけでなく、ヒューマンドラマとしての色合いもとても強い作品です。

人の死という重いテーマではあるけれども、ほんわかとした恋愛要素が随所でからめられ、流れるような文章と相まってとても読みやすいです。

早いか遅いか、それだけの問題で、いつかはみんな死んでしまう。
でも誰だって、誰かにとっては大切な人。
死ぬということ、見送るということをとても深く考えさせられる作品でした。

★★★ Excellent!!!

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 多くの人が知っているであろうお葬式と火葬場を「職場」として見ることのできる作品です。重くなりがちなテーマですが軽やかな語り口で読みやすいです。

 各章ごとに異なる主人公のエピソードが展開されますが、それぞれの章の登場人物は繋がっています。それぞれが抱く疑念や悔いなどの想いが絡み、あるいはほどけていきます。

 作者独特の既存の四字熟語に同音異義の漢字を当てはめる各章のタイトルがエピソードに意義を持たせます。

 亡くなっていく人が残していく想い。
 生きている人が受け継ぐ想い。
 身体はなくなり現世を離れるけれど、失くならないものがある。
 それがその人が生きていた証。
 残していく人への想い。

 「死」を通して「生」を強烈に考えさせる作品です。
「働くヒト」小説コンテスト参加作品。趣旨にぴったりの作品です。ぜひ読んでみてください。

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★★★ Excellent!!!

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第1章のみ、読ませて頂きましたが、題材が火葬場だというのに、どうでしょう。とても暗い話なのかと思いきや、どうみてもポップなラノベの書き具合!文章力もあり、ぐいぐいと先を読みたくなります。

面白い部分もあり、考えさせられる部分もありと、くさなぎさんが、読者にどうしても伝えたいメッセージが、じわじわと伝わってくる感じがします。
これから読む、第2章にも期待したいと思います。

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★★★ Excellent!!!

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「しめやかに営まれました」の葬儀、
(しめやかに営まれる=ひっそりと、沈痛な空気の中で儀式や表示などが行われること。)
その舞台裏にはたくさんの熱いドラマがあります。
遺された人たちはその死に向き合い、明日を生きていく。
すいすい読めて心を動かされるオススメの作品です。

★★★ Excellent!!!

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素晴らしい作品でした。

『死』を通して、見えてくるものがある。
乗り越えなければいけないものがある。

誰かの死は、悲しみだけではない。

それは時として、残された者の成長へと繋がり、そして長い人生を生きていく力となる。

それに気付かせてくれた作品です。

命ある者、誰もが向き合わなければならない『現実』。

こうやって、人は命を繋いでいく。

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★★★ Excellent!!!

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本作『それでも火葬場は、廻っている』は、くさなぎそうし氏の代表作『花纏月千(かてんげっち)』に次ぐ“葬儀屋シリーズ”第二弾という位置づけだ。作者いわく「コミカルで読みやすさ重視」とのことだが、一章と二章では、おもむきが異なる構成になっている。

一章は……“陽”。もちろん、人の生き死にを扱った作品である以上、どこか悲哀の影がさすところも見られるが、誰がなんと言おうとこれは陽だ。とある暗い過去を持つ主人公、春田俊介は上昇志向が強く、勝ち得た職場で“葬儀の本質”へと歩んでゆくこととなる。進化するキャラクターであり、“大変なトラブル”を抱えた彼の視点で物語は進む。そこである“決断”をする……という内容。

対して、二章は“陰”だ。女僧、夏川菜月は“身近なある人”の死をきっかけに“劣化”していくのである。一章から登場する彼女はどこか凛とした雰囲気をたたえ、落ち着いた人物だったが、二章では一転、逡巡の中でもがく人、となる。

進化する陽性の男と劣化する陰性の女……両キャラクターの出会いが物語前半の骨組みとなっていることから、くさなぎ氏が対比をはかっていたのは明確だ。そういう意味では一、二章はセットと捉えて良いと思う。出会ったふたりが恋人となるのかどうかはまだわからないが、互いが刺激を受け合う関係となっている。今後の進展を見守りたい。

個人的には二章のほうが語る点を多く持つと思う。一章は決断の早い春田が主人公であるせいか、心理より展開が先行する内容となっている。彼は最終的に葬儀を自身の“使命”と認識し、結婚式場を職場としていた兄を超えることを誓う。結末は痛快と言ってよい。

二章は逆だ。菜月の心理に展開が付随する。彼女は親しい人の死を直視できず、火葬にいたってもなお未練を残し続ける。女僧である彼女は故人を見送るプロフェッショナルのはずだが、ドライになりきれない甘さが話の展開軸を作っ…続きを読む

★★★ Excellent!!!

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火葬場という厳粛とした雰囲気、そして故人を送り出す最後の舞台で繰り広げられるストーリー。人の死と直接向き合う場でもある火葬場を敢えて題材に選んだことに驚きを覚え、また重苦しさや鬱屈さを感じさせないストーリー展開に二重の驚きを覚えました。
悲しみはあれど個人の為人に感動を見出したり、懐古の念が沸いたりと呼んでみると不思議と優しい気持ちに満たされていきます。
人間の生き死にを忌避しがちな人も居るでしょうが、そういう人にこそ読んでほしいと思える素晴らしい作品です。

★★★ Excellent!!!

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第一章は、就職が決まらなかった春田俊介が、今迄見えて来られなかった事を、葬儀を扱う仕事に就いて、少しずつ開花して行く物語です。

活気あるお仕事の方の葬儀であっても、全体を通して、喧騒はあれども騒がしくなく、ゆるりとした桜の様に流れて行きます。

読経をしてくれた夏川さんが、水を打った様に綺麗にしてくれます。

仕事に人間模様は付き物です。

社長は、名刺代わりに黒のネクタイで、春田俊介をサポートします。

私は、自分の身内の葬儀とどうしても重ねてしまいました。

目頭をおさえる、心の準備が要ります。

とても読みやすかったと思います。

おすすめです。

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★★★ Excellent!!!

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人が誰もが辿る道。
『死』に関わる仕事をする人々が、それぞれの境遇や立場で人を送り出すことの意味を考え成長していく、ヒューマンドラマの色合いが濃いお仕事小説です。

第二章完結時点でのレビューになりますが、第一章は兄の死を認めて送り出すことができなかった青年が、葬儀会社に入ってとあるトラブルに巻き込まれるお話でした。
第二章は、祖母の後を継いで僧侶になった若い女性が、慕っていた女性の死を前に、僧侶として送り出さねばならない立場と故人との別れを純粋に悲しみたい心との間で揺れ動くお話でした。

故人を送り出す人たちは、生前の関わり方や故人への思いの深さで千差万別の思いを抱いて葬儀に望みます。
慕う人の死を受け入れ、きちんと送り出すことで悲しみを乗り越えるための心の準備をするのだと、葬儀というのは故人のためだけではなく、送り出す人たちのためにも必要な儀式なのだと、この作品を通じて感じることができました。

誰もが経験することだからこそ、皆さんに手に取っていただきたい、そんな作品です。

★★★ Excellent!!!

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 この作品を拝読していると、「死を持って生を考えさせられる」という言葉が浮かんできます。「死」と向き合って、成長していく若手新入葬儀社員。そして他人の「死」を乗り越えようとする女性住職。それぞれの立場から、「死」について考えさせられるのと同時に「生きる」を考えさせられました。この作品は群像劇の形式のため、まだ主人公として出てきていない人々がいます。これからも楽しみです。
 小生も以前、仕出し屋として葬儀や法事の際に葬儀社の裏で働いていた経験があるので、懐かしく思います。料理のセッティングから片付けまでをこなしていて、しかも常に時間が押していて大変な仕事だと思いました。

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★★★ Excellent!!!

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葬儀という、誰もが経験するけれど熟知しえない場所の裏側が覗けます。
故人を見送るしめやかな場面において、しかし舞台裏は熱狂する。
どれだけ多くの人が関わるのか実感できます。

本作は、そんな場所で生まれるドラマを濃密に、けれど前向きに描いています。

葬儀は重く悲しいものですが、本作では決して暗く沈み込むだけではありません。
残された人がどう生きるべきか、そのために何ができるのか。
誰もがそう考え前を見ます。
どこかユーモラスなキャラクターも相まって、一章は爽やかな終わりを迎えます。

お仕事モノとして、ヒューマンドラマとして、続きが楽しみです。

それと、作者の別作品『花纏月千(かてんげっち)』もあわせて読むと、葬儀に関してかなり詳しくなれそうです。

お仕事モノとして、ヒューマンドラマとして、続きが楽しみです。
更新頑張ってください!

★★★ Excellent!!!

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葬儀屋の面接を受け、見習いとして始めた主人公と、行く先で関わって来る人々、それぞれの思いが交錯するお話。
葬儀とは故人を偲び、そして思いを次へ繋いで行く儀式と言えましょう。
しかし、故人の思いが残された者たちにしっかりと受け継がれて行くか…なかなか難しいところでもあります。
そんなそれぞれの思惑が入り乱れ、美しくも物の哀れを感じさせてくれる物語ですね。
本当に故人を思うのであれば、残された者たちは故人を心配させてはならない。我々が生きて行く上で必ず訪れる別れ。そういった際にどう向き合ってゆくべきなのかを考えさせてくれる作品と言えましょう。

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★★★ Excellent!!!

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桜花乱満のエピソードを読み終えたレビューです。

葬儀屋に就職(面接)した主人公の、王道モノ成長物語ですが、人の死を巡る様々なエピソードが絡まり合っていて、とても面白いです。

丁寧な文章表現や、よく作り込まれた構成はいい意味でスラスラと読み進められて、しっかりと完成された読み物になっています。

ネット小説にありがちな、ストレスを一切感じさせないのは、さすがの一言です。

★★★ Excellent!!!

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最新話まで読了。火葬場が舞台ということで暗めの話かと最初は思いましたが(確かに死にまつわる話なので暗い面もあるのですが)、登場人物のキャラが素晴らしく立っていて(ネタバレになるので書けませんが、驚きの職業(?)の人たちも出てきます)、引き込まれます。第一章、途中からまさかの展開でした(良い意味で)。第二章が始まりましたが、すべての章が最後にどう集約していくのか、続きがとても楽しみです。あと、方言がすごく効果的というか、心に響きました。

★★★ Excellent!!!

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第一章を完読致しました(*^^)v

率直な感想は、物凄く面白かったです!!
モチーフに選ばれた素材のセンスも良かったです。そのなかで描かれていく人間模様、礼儀、考え方などがビッシリ詰まった物語になっておりました。前作よりもパワーアップされているように感じました(*^^*)
各話の繋ぎ方も、興味にそそられながら次々へとページをめくる手が止まりませんでした。

第二章にも期待しております!

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★★★ Excellent!!!

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死はなかなか縁がないようで、実は身近なもの。
葬儀場も、多くのかたが一度は足を運ぶであろう場所。
しかし、そこで働くひとや仕事内容はあまり知られていないのが現実です。
そんな業界にスポットを当てた作品です。
第一章は、新入職員の視点で物語が進んでゆきます。
そこで描かれる人間ドラマは、一度間違えたら直すことはできないくらい繊細です。その繊細さが、なぜか例えようのない「美しさ」のように感じてしまいます。

人は死と向き合うとき、自分やほかの人の思い、今後の身の振り方(=生)にも向き合います。

「美しさ」と、「死と生」という対照的な概念に向き合う、作品です。

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★★★ Excellent!!!

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主人公の気構えが徐々に変化していく様が、
優しい描写で巧みに表現されている秀作です。

舞台は葬儀場で主人公は元ニート。
働いている場所をレポートするのではなく、
新たなスタートから物語は綴られていきます。

お仕事コンの投稿作を今、読み漁っていますが、
仕事の様子を淡々と書き連ねている作品が多いです。

しかし本作はとても物語性に富み、どのように物語を
導いていきたいかの導線がハッキリと読み取れるので、
さすがくさなぎ氏だなと安心して読み進められます。

現在最新投稿まで読みましたが、本当はもう少し
後でレビューすべきなのかもと思いました。
でも物語が進んでも変わらぬ安定感は他作で
見ておりますので、まあいつ書いても一緒かと(笑)

とても読みやすく、
シチュエーションにも惹き込まれる作品です。

おすすめ度 ★★★



★★★ Excellent!!!

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まず働く現場の小説として、火葬場という中々聞けないような職業を選んだことに評価したいです。
あまり話を聞く機会もないので、現場の裏で何が行われているのかが知れて、とても興味深い。
しかも新人君、初日からヘビーなお客様(葬儀で客だなんて言っては駄目か?)の対応に追われる羽目に。
そしてデキる上司に感化されたり、美人なお坊さんに恋をしたりと、熱い新人君にも好感触。
ただただ裏話が聞けるだけでなく、物語としてどんどん面白い方向へと転がっていく、誰もが楽しめる内容になっています。

さんがに★で称えました

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★★★ Excellent!!!

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葬儀は本来極めて身近なものでありながら、何せ自分の葬儀においては決して出会うことがない不思議な存在。

その不思議な実態に切り込んでいく作品ということで期待しております。どれだけの業界がからみ、どんな人情があり、どんな出会いがあるのか。