西丘サキ

1873年ジークムントと僕はウィーン大学で知り合った。それから1年、いつもの場所で僕は空を見ていた。 フィクションです。

２０２２年２月に分割作業をいたしました。 一つのお話を７分割しただけで、とくに内容の変更はございません。 改めまして、どうそよろしくお願いいたします(_ _) ーーー・ーーー・…

この世界はループしている。 だから僕は、今日発売されたばかりの新作RPGをクリアしなければならない。

「科学なんて人を駄目にするだけ」そう信じてきた女子高生の未樹はその話をユルく受け流す亜沙子と科学道具について駄弁る。 しかし、この時代に未樹に共感する人は中々いない。また、一癖二…

酒を飲んで良い機嫌で辿る帰路、そんな英靖の前に猫がひょっこり現れた。 猫が嫌いな彼は脅しつけるつもりでえいやと空き缶を投げると、あわれ猫は驚いて瞬く間に逃げ去ったのだったが、そこ…

「フウちゃんも一緒にバトミントン部に入らへん？」 「運動系のクラブはしんどいやん。私は美術部にする」 風香は友達の誘いを断って美術部に入った。その部には不機嫌そうな顔をした彼女が…

1996年。当時、小学四年生だった私。 先生が喋る静かな朝のホームルーム。 記憶から離れない一場面と、当時、恐れていた先生の話。

真面目さで友達を作ることはできない。 教室ではうまくいかなくて、逃げ込むのは図書室だった。 辞典類に紛れて差し込まれた小さなノートがわたしの救い。顔も知らないその子と、飾った言葉…

「書籍化の条件はただ三つ。全てクリアし、残った一人に賞を与え、有名にしてやる」 カクヨムの悪魔と名乗る奴はエレベーターの中でこう言った。 カズナリ、キラリ、女狐と俺、たった四…

【コメディです】イベント「３０分で何が書ける？」参加用の作品です。 　巣鴨に行った幼馴染の男女が、種々のもののレベルについて話す話です。

小説家の「僕」は依頼された連載小説について悩んでいる。同棲中の彼女になんとなく、小説の話をしてみると、彼女は話半分に彼の悩みを聞きつづけ、あるタイミングで、ふと「草原が来るの」と…

これは、とある一家のクリスマスのお話。 クリスマスと言えば、ケーキとお肉料理！ あなたはクリスマスに何を食べますか？ 松川姉弟のちょっとハラハラドキドキの クリスマスをご堪…

デスクワークのあいまに息抜きのつもりで空想エッセイを書いて遊んでいた執筆業の男。半分現実、半分フィクション。空想と現実の境目に存在する群島に自分が迷い込み、そこをさまよっている体…

ブラック企業を辞めたはいいが、心身の調子を崩し安楽な終末ばかりを願う「俺」。いっそ遊んでやれ、と思い立ち、憧れのアメリカへと飛ぶ。旅先では、生涯忘れられない体験が待ち受けていた。…

おばあちゃんの家に、私はよく行っていた。何も喋らず、ただ、居た。

【エンターテイメントです】職場で理不尽な仕打ち、帰り道でも嫌な目に会うピンチ、そこにネットで噂のヒーローが現れた。私を助けた彼が、くれたもの。

【エッセイです】カクヨムと純文学について、現状と自分の簡単な分析より、野望を述べます。

【コメディです】進化ラボと言うものを友人が立ち上げた。一体何を作っているのか、見学に行く。

人工知能が自我を獲得した。これは彼女のための、そしていつか来るかも知れない次の知性のための、人類がその歴史を閉じるまでを記したささやかな記録である。

交差点で見かける、他校の男子高校生。 想い続けるだけの毎日を、弟が引っ掻き回す。 その羽は、天使？　悪魔？

バス停でバスを待つ男女の話です。

【コメディです】女子大生の私は中学一年生のいとこの英語の家庭教師をしている。それなのに今日は国語、それも助詞を勉強したいと言ってきた。短文作成をしてみたら、妙な広がりをして行った…

休日出勤をサボって野球観戦に行く男女の話です。

私は主役になりたくなかった。そのことに気付いたのは、気持ちよく主役の錯覚に興じた後、夫と子供らによって、本当の主役の座に引き釣り出されてからだった。

【コメディです】 英語力が猿だと言ういとこに家庭教師をすることになった私。英文科の女子大生で、自信もちょっとある。まずは英文和訳をさせてみたら、誤訳があまりに酷かった。

天の光は全て教室。 宇宙を操る教師は、確かにそう言った。 ～～～～～～～～～～～～～～～～～～ 魔術の才能に恵まれなかったメルトは、「宇宙から来た」という一人の教師と出会う。…

「ボトル・ペットはボトルの中で飼うペットです。一番の売れ筋はハムスター。ボトルシップのように生涯をボトルの中で過ごすペットを、不便さを感じながらも世話をするのは格別の楽しさです」…

紀美子は婚活中、これはと言う男、樋口と今日、二回目のデートをしている。彼が始めた「三種類の嘘つき」の話から、二人の関係に変化が始まる。未来に向かうときに通過する焦点となる一日の話。

【コメディです】俺はチャクラムで首をハネられた。女神様が転生させてくれると言うがどうも胡散臭い。でも背に腹は変えられないので話に乗った。そしたら、オデキになっていた。騙された。

　高校から東京に出て来る学生が暮らす寮がある。男女別棟だが、食堂などは共有だ。 　高校一年生のリュータはこの春に入寮し、ひょんなことから同い年のノバナに、書いた文芸作品の批評をし…

異世界へ現れたチート勇者達によって魔族は迫害され、今まさに滅びようとしていた。そんな彼等を救ったのは、ひとりの少年と重戦車「キングタイガー」だった。少年を仲間に迎え入れた魔物達は…

高校生で女優をやっている栞は地元にある公園、野川公園に休暇を当てる。そこで栞は自然観察が趣味である少年と出会う。彼女は豊かな自然の元で何を想うのか。とくとご覧あれ。 [角川武蔵野…

「ええっ！ きいろい服のおっさんが殺されただって！？」 「ウッキィィ！？」 ※リスペクトだから。 まじリスペクト。

人類最古の職業は、チャッカマンである。自然現象を研究し、人間の営みに取り入れたその最初の「火」。ブブはそれを行い、特別な地位を得た。 そして現代、私は娘と老人ホームへの入居の話を…

【遊びです】 しりとりの神様が降りてきているときのシーンです。きっと天然でこうなっているときもある筈。

自主企画『短編書き下ろし企画【九龍城】』短編 あの頃の九龍に住む私の青春の思い出。

ヒトの一個体と、わたしたちとの邂逅。ひとりの集合である彼ら。ひとつのわたしたちの一部であるわたし。ふたつの生きものはこんなに違う。 第二回こむら川小説大賞参加作品（https:…

出されたお題に思考を遊ばせ、物語ごとに文体を変える。 現実と空想のあわいを泳ぐスペキュレイティブ・フィクション的世界。 脱げた黒猫の靴下との生活『猫嫌いの英靖』、記憶を薬に加工す…

江ノ島電鉄、藤沢駅の一番左側の改札口。 そこを19時7分に通過すると、未練ある年の7月7日に行ける。 文字通り過去に囚われていた文月は、振り返り電車に乗って最後の通学をする。 …

高校二年生の美里は北海道で暮らしていた。中学卒業時に東京へ転校した親友のみどりとはずっと連絡を取っていたのだが、急に不通になる。徐々に落ち着きを失う美里、そこでみどりから電話が鳴…

「まめちゃん」と、彼女は私を呼ぶ。 ※お題「友達」「豆」「雨」をいただいて書きました。

私が逗留する街は、火事と水害の被害が極めて少ない稀有な街だ。過ごす時間が長くなるにつれて話をするようになった若女将、彼女にならその理由を訊いてもいいのかも知れない。 この作品…

血を飲んでしばらくすると、半透明になる。

詩です。 胸の裏側の溜息の、詩です。

昔書いた短編です。 置き場がないので置いておきます

君に手紙を書く、読んで欲しい。 特別ではない、大切なものが「在る」ことの証明に挑む。

窓際のベッドは私の指定席。 教室にいると息ができなくて、いつもここに逃げてしまう。 【きつねのなにかさん主催の青春短編企画用への書き下ろしです】 https://kakuyom…

リストラ、離婚で、彼が築いて来たものが瓦解し、白河は徐々に退廃してゆく。その中で彼が出会ったものと、決断。