江山菰

田畑に足を踏み入れたことのない都会っ子にはわかるめぇ！ ごめんなさい、都会っ子でない私にもわからん！ でもこれだけはわかった。 知識を持たないものは生き残れない。 それがアグリカ…続きを読む

決して派手ではないんだ……。 みんなの普通の生活が描かれてるんだ……。 だけどネジが１個か２個、あるいは３個か４個抜けちゃってるんだ……。 だけどそこがいいんだ……。 結婚したくな…続きを読む

比較的一行の字数が少なめで、隙間時間にも楽しめる詩集。 感情を激するようなものでも、他責自責に苦悶するようなものでもなく、一歩引いて物事を眺めるような視点が心地よい。 意図された…続きを読む

さあ、カクヨムに入り浸っている皆さん。 口笛を吹く描写を自分の作品の中に取り入れてみましょう。 それからこの作品を読むことをお勧めいたします。 何もしないまま読み始めるより、きっ…続きを読む

どこから読もうと自由で、気負わずに招き入れてくれるカジュアルな句集。 季節折々の気づきが、穏やかな共感を呼び起こしてくれます。 逃げ出したくなるような重さをぶつけてくることもなく…続きを読む

武蔵野という地を冠するのであれば、自然の美しさを確りと描写してあることを期待するものです。 その期待を裏切らないどころか、超えてくる情景描写が素晴らしいです。 また母娘の思いの小…続きを読む

もちろんストーリーは素敵ですとも、那智　風太郎さんの作品ですもの。 あたくしが着目したのは、ものの言葉、ことの記憶。 有田焼の深皿、焦げ付いた鍋、見つからないピーラー、家庭科の調理…続きを読む

縁日の情景描写がとても美しく、ストーリーの解像度が群を抜いている作品。 色彩感溢れる幻想と現実との往来の自在さが作者の力量を見事に物語り、文学的で短編でも読みごたえがある。 よいも…続きを読む

実話をもとに書かれた作品で、舞台となる池も実在するとのこと。
ホラー好きにはたまらない作品。

お願いされると断れない気さくな妖怪さん。
妖怪の妖怪たる所以、それさえなければきっと神にもなれたはず。

Hey Guys!!
パンダ可愛い！　こんなタクシーがあったら是非乗ってみたい！
なーんて最後まで読んでも言っていられるかな？

田畑や野山と縁遠くなってしまった日本人にも、きっと八百万の神の宿る原風景は血脈の中にあるはず。 そこから生まれる尊び恐れ敬う心を失くした時に日本人は日本人でなくなるんだと思います。…続きを読む

レビューでネタバレとか最低なのでとにかく言えることは下記の通りです。

ぜんぶ読め！
話はそれからだ！

現段階で3つの台本が収録されています。 カクヨムでフリー声劇台本を探してみるとわかるのですが、シチュボ・朗読のための作品は多いのに、まともな声劇台本のなんと少ないこと！！ そんな中…続きを読む

一つ一つのオノマトペが素晴らしく、雨の湿り気を帯びた空気を感じさせる。 なぜそうなったのかは語られないが、そこがいい。 定点カメラ2台のみの、余計な説明のないサウンドスケープのよう…続きを読む

この作品はシリーズ物で、月替わりで展開されています。 台所で作られる野菜たっぷり料理のおいしそうなこと！ 懐かしい素朴な家庭料理からおしゃれなものまで、献立も盛りだくさん。 今夜…続きを読む

かの有名なバカ日本地図を「えっどこが間違ってるの？」と素で言ってしまうくらいモノシラズな私がとても面白いというのだから、誰が読んでも面白いはずです。

悲喜こもごもの詩情あり、日常ありで面白いです。

そりゃあ、巷にはレシピブックもお料理エッセイも溢れてはいます。 でもここまで素朴で、簡潔で、作る人の優しさを感じる作品はめったにないと思うんですよ。 写真やイラストでムック風に出版…続きを読む

自らの来歴、温かく甘い思い出を否定することはアイデンティティの否定に繋がるのかもしれません。
かくして内紛は生まれていくのですね。

子どもは誰一人として同じではなく、様々な捉え方をしています。 親からの愛情であったり、社会の常識とされているものが、愛情として受け止められなかったり、自分を縛るものと感じてしまった…続きを読む

映画『南極料理人』のワンシーンを彷彿とさせるタイトルに惹かれて読んだところ、たしかにそうですわ、という納得の嵐でした。 このレビューを記している時点ではまだ三品ですが、この先如何な…続きを読む

情景の描かれ方が非常に美しい。 子ども視点の場は子どもに帰り、大人視点のときは大人の自分に戻るという感覚を読者に持たせるのは、ひとえに作者の文章力と構成力の賜物。 ノスタルジックで…続きを読む

ケモナーもフォークロワLOVERもYESとおらぶしかない、ガウガウさんたちのゴージャスな競演に刮目。
なお、読み終わったらもう一度読み返すと、クスッと来る発見が。

トイレットジョーカーとしてもラブコメイーターとしても、満足な小品。

八月のとある日を切り取った、アルバムのような美しい作品。

声に出して読みたい日本語とはこういう作品を指した言葉かもしれない。

現場のお話最高です。 役所というのは、何か困ったこと、厄介な用事を抱えた方が来られるところです。 公務員は法令と事例に照らし合わせ最適と思われる方法で事務を進めていますが、それが冷…続きを読む

人それぞれの、小さな花への関わり方が寓意的に語られた作品です。
読後に優しさとほんのすこしのペーソスが感じられます。
小さなお子さんに読み聞かせるのにも向いていそうです。

洋ものの名作児童文学のウィットが利いた筆致に、行ったことはなくとも、英国の空気の匂いを感じられます。 読んでいる間、いまの子供のいる世界と、大人が懐かしむ子供の世界が重なり共鳴する…続きを読む

SFの無機質さにヒューマニズムが加わると本当にリリカルでよいものです。

私は心が汚れっちまった大人なので、この作品を拝読して想像上の鼻血が出ました。 何でしょう、この自分が失ってしまったこの純情のきらめき。 ピュアっピュアな甘酸っぱさ。 こういうも…続きを読む

ストップモーションアニメのような可愛らしさとシュールさのある作品。 可愛らしいとはいえ、どこか乾いた雰囲気もあり、そこが埃にまみれて存在を忘れられたぬいぐるみにリアリティを与えてい…続きを読む

キュートな双子姉妹のカスタード祭。 言葉のリズムとストーリーのテンポがよくて、甘い賑やかさがとてもファンシー＆ラブリーです。 そして、意外にもカスタードクリーム調理指南書という…続きを読む

変な作品読み合いましょう！という企画からぐずぐずと読みに来たわけですが、これはいい！ 面白い作品に出会えてよかった！ 亀と絶望の淵にいる自分の対話からの、あれ。 一定の世代以上の…続きを読む

小学校の図書館にあった10代向けの悪童？冒険小説の雰囲気が、より色彩感豊かに描かれています。 里山の道を辿るような気分ですいすい読めていくのですが、……おっとどっこい、月並には終わ…続きを読む

気負って気取った短歌も悪くないのですが、歌は世につれ世は歌につれ、という言葉もあり、やはり身近なことが詠まれていると心から「ああ、わかる！」と心動くもので、私はこの句集が好きです。…続きを読む

てやんでえ、目から汗が出ちまったじゃあねえか！

前作に続き、これ好きだわーと思わせてくれる作品です。
押し寄せてくる蕎麦の麺と出汁、そして種物が高まりきったボルテージを決壊に導いたときの快感が素晴らしいです。

いやこれ好きですわ。 一見の蕎麦屋で毎朝繰り広げられる達人たちのせめぎ合いが…… ああ、この作品好き！ こういうのほんと好き！ このぽんと背中を突き落される感じが最高です。 あま…続きを読む

タイトルの通り、鮮やかな物語。 幼稚園や保育園での子どもたちのアクティビティを知らないとおそらく書けない内容で、あの年齢相応の精一杯さ、残酷さ、未完成なアート、保育士や幼稚園教諭の…続きを読む

「詩集界」から読みに来ました。 この作品は余計な表現を削ぎ落したシンプルさの中で、韻を踏んだり、リフレインで印象付けたりという技法が組み込まれ、一つ一つの言葉の意味をしっとりと味…続きを読む

「詩集界」企画からやってきて拝読しました。 現代短歌が好きな方、そして女性の等身大の気持ちを詠んだ作品が好きな方には たまらない作品です。 特に子どもについての歌のユーモアの利きっ…続きを読む

多くの伝承において、悪魔とは律儀なもので、契約内容を事前にきちんと提示し、成立すれば遵守してくれます。 そういう点では、自分の気が向いたときに人間を殺戮にかかる神様よりも信頼に足る…続きを読む

これほどまでに濃厚で、ユーモアもある異世界転生ものは初めてです！
素晴らしい！

面白かったです。
様々な怪談に出てくる幽霊も、この作品の内容を踏まえて考えると、「ちぃーっす！おつかれさまっす！」と労りの心を以て挨拶したくなります。

「第二回　短編を読み合いましょう」企画でぶらっと立ち寄ったのですが、このカオス感、決して嫌いじゃない、むしろ好きです。 カオスとしか言いようがない調味料+ラーの絶叫が、疲れた頭にぐ…続きを読む

いいこいいこ……