変な作品読み合いましょう!という企画からぐずぐずと読みに来たわけですが、これはいい!面白い作品に出会えてよかった!亀と絶望の淵にいる自分の対話からの、あれ。一定の世代以上の人はノスタルジーが刺激されまくりで、ちょっと涙ぐみそうにさえなるでしょう。快哉を叫び、讃える歌さえ口を衝くでしょう。
水槽の中で、じっとしているカメ。普段は一体、何を見ているのでしょう?もしかしたら、ひそめた顔で飼い主の喜びや悲しみを感じているのかもしれません。そんな十年前から飼っているカメが、突然話始めたら?きっと良き話し相手になってくれることでしょう。そして、この物語のカメは、最後に驚きの能力を発揮するのです。主人公のために。自分にもこんなカメがいてくれたら、と思わせてくれる作品。無下にひっくり返しちゃダメですよ~