静かな気持ちで読める心地よさ。

比較的一行の字数が少なめで、隙間時間にも楽しめる詩集。
感情を激するようなものでも、他責自責に苦悶するようなものでもなく、一歩引いて物事を眺めるような視点が心地よい。

意図されたものかどうかは作者さんに訊ねないとわからないが、各作品とも五、七のリズムで展開されていたり、畳みかけるように各連の表現やスタイルを揃えたりなど、技巧がちりばめられた知的な作品である。