色紙──いわゆる折り紙で遊んだことのない日本在住の子どもはいないのではないだろうか。それほどまでに、色紙は日本の心の遊び道具のひとつかと思われる。当短編にて、その色紙は近未来の玩具となっていた。色によって違う説明の『浮き出る』色紙は、まるで図鑑だ。人気色には『カッコいい』生き物の説明文が付与されている。でも、あきらくんが気に入ったのは黄緑色──。発想が目から鱗の微SF短編!あなたは何色を手にして、そのイロガミに命を吹き込みますか。
タイトルの通り、鮮やかな物語。幼稚園や保育園での子どもたちのアクティビティを知らないとおそらく書けない内容で、あの年齢相応の精一杯さ、残酷さ、未完成なアート、保育士や幼稚園教諭の疲労感など、臨場感が素晴らしいです。クライマックスシーンに、読者様方乞うご期待。