なんでもお願い事を叶えてくれる妖怪にまつわる、人々の悲喜交々が綴られた軽快なテンポの群像劇です。本当に困っている人の心からのお願いごとには、それなりに報いるし、それを聞きつけて隠しもしない我欲をひけらかせば、それなりの報いがある。妖怪さんは妖怪さんであって、人間さんの道理とは別次元で生きているのですから当然です。昔話風の粋なテンポと筆致が心地よく、読み切り短編ながら、ぎゅっと密度の濃い展開に心躍ります。スカッとする作品がお好きな方には、ぜひお勧めしたい作品です。
お願いされると断れない気さくな妖怪さん。妖怪の妖怪たる所以、それさえなければきっと神にもなれたはず。
とても素敵な構成でした!短編にぎゅっと詰まった展開にも関わらず落とし方がとても秀逸です!生々しい描写ではなくあっさりしている所が童話らしい怖さを表現しているところがとても見事でした!
とっても気のいいヤツで、困っている人の願いを見過ごすことが出来ないんです。頼って来た村人を助けているうちに……。七番目にやって来た人の願いは?のんびりした雰囲気のこの妖怪。貴方のイメージではどんな外見なのでしょう?
滅茶苦茶いい奴でも、限度はあるよ?というお話。この人、いや、妖怪、気の毒になるほどいい奴なんです。でも……