黒井真（くろいまこと）

読む人を選ばぬ癖のない文体で、ラストは綺麗にオチるという、 まさにお手本のようなショートショート。 ショートショートを書いてみたい、あるいは初めて書く、という方は、 まずこちらの作…続きを読む

第二次世界大戦後、戦勝国ロシアでのワンシーンを描いた掌編。 実際の物語の舞台となっているのは戦後の、とある日の出来事ですが、そこに表現されているのは戦下の、長く、苦しく、悲惨な時を…続きを読む

一エピソードがとても短いのですが、洒落が効いていていて、面白いです。
「みくじ」と「電車で」が落語みたいで特に好きです。

これぞ、ショートショートの豪雨！　いや、洪水！　いや、むしろ大噴火！ これだけの文字数で全部きちんとオトす手腕も素晴らしいですが、内容的にも、童話、神話、純文学、ＳＦ、妖怪、と多岐…続きを読む

最初、パッ、とタイトル見たときに「なんか、ちょっと読み難いし、内容がわかり難いな」って思いませんでしたか？　自分は正直、思いました。 がっ！　読み終わった時には、 「あぁあああああ…続きを読む

もう、四の五の言うアレじゃないです。
すごく短いのに面白いので、とりあえず一個読んで！
自分の一番のお勧めは、木札と湯切りと体育館の天井！

普段、そんなにファンタジー系を読まないのですが、これは読みやすく、面白かったです。 現実世界と地続きの設定で、微妙なところにリアリティ（ヘリのチャーター代とか通力の感覚的な描写とか…続きを読む

落語の語り口のような文体で、お題である「武蔵野」の名物を使って、うまくオチに持って行ってます。
ほんわかした笑いがお好みの方におすすめです。

「第1章　オートマタ」はサイバーパンク感あふれるSF、そこから「意識の在り処」で一気に物語の舞台は現代へと飛躍、そして最終章で……いや、無粋なネタバレは止めておきましょう。 ただ言…続きを読む

繊細な情景描写と文字の配置で、本当に花火が打ちあげられているかのように感じさせる作品。日本の、ちょっとレトロで穏やかな夏の夜を感じます。 あ、ビューワー設定は横書きモード推奨です…続きを読む

前半のごく普通の日常――的な雰囲気からラストの一行であっと言わせる手腕に脱帽です。

タイトルとキャッチコピー、あとシンプルでリアルな書き出しから、最初は「あれ?　小説じゃなくてエッセイか？」と思ってしまいました。でも読み進めていくと、ちゃんといろいろ事件が起きてお…続きを読む

身近なネット広告から、最後に、一気に怖い展開へ。
インターネット時代らしいSF作品です。

ゲノム編集技術が一般化して、人間を好きにデザインし始めたら……という割とオーソドックスなSF的モチーフなのですが、「ゲノムハンター」「南米での襲撃」「目が覚めたら不思議な病院」と、…続きを読む

飛び下り自殺？　でも、飛び下りる前と後で別人になってた？ 驚愕の謎設定に、驚きのオチ。 これって、本格派の人が言う、いわゆるバカミスってやつなのでしょうか？　とにかくすんごいトリッ…続きを読む

本気の「なぞ解き」が好きな方にお勧めしたいです。
ページ構成が前・後半になっているのですが、
後半のページをクリックする前に思わず本気で考えてしまいました。

もう、キャッチの通りです。既存の枠におさまりきらない、破天荒具合が素敵です。

おそらくカクヨム内で最短で読めるミステリでしょう（世界最短って言っても良いのかも）。 この斬新な発想に脱帽です。 ミステリ好きには、ぜひオススメしたいです。 毒殺に、放火に、ダイイ…続きを読む

「やー、有難うございます。あ、アレ？って思われてる方いますね。我々ね、二人で一人の作家として活動してるんです。エリザベス・クイーンみたいに」 「いや、エラリー・クイーンね。確かに…続きを読む

会社員であれば、経費の精算その他で一度は使ったことのあるExcel。それを使いこなしてきた〝職人〟が、GoogleSpreadsheetsの中で、各種関数と対峙するというぶっ飛んだ…続きを読む

宇宙ものあり、タイムリープものあり、ディストピアものあり、と、バラエティに富んだ内容で、どのお話も面白い。 きちんとした日本語で、科学的知識に裏打ちされた、ハイクオリティなSF を…続きを読む

福本作品ほとんど知らない自分でも楽しめました。 アカギとかの雰囲気だけは知っていたんで。 書いてて煮詰まっているときに読むと、いい感じに肩の力が抜けます。 （効果を保障するものでは…続きを読む

読み終えた瞬間、書き手として絶望を覚えたほど、面白い。 あの名作のオマージュを、こう書くか！と。 合間合間にちりばめられた小ネタの笑い、謎自体がもはやギャグでしょー！（偽毛って！）…続きを読む

まず圧倒されるのが、銃火器の知識に裏打ちされた迫力の戦闘シーン。 まず「急襲作戦」で度肝を抜かれ、「最終試験」では単なるドンパチだけではないよとばかりに、その頭脳戦に驚かされる。ク…続きを読む

原作のキャラ、世界観を踏襲しつつ、少しだけ女子向け要素が入っているかと。「あれが起きた原因」を、あえて明確にしないで終わったところが、却って良かったと思います。

原作では描かれていない部分を、しっかりと作りこまれた設定、丁寧な情景描写、オリジナルなメカの設定で、ハイレベルなひとつの作品として描ききった作者さんのパワーと力量にヤラれました。

冲方先生の原作を彷彿とさせる、エッジの効いた、キレの良いクランチ文体が、読んで心地よいです。 ミリオポリス、三人娘（キャラは原作とは違う）主人公という原作を踏襲した設定ながら、民族…続きを読む

ミステリとしても、ラブコメとしても、超絶クオリティ。いろんな意味でドキドキしました。

ゾンビ×オーガニックという発想が凄い。そして、随所に盛られた笑いと皮肉要素も。1話目からちょっと吹きました。

まず、メインの美少年、美青年キャラが魅力的。 そして、読みやすい文章で、過不足のない後宮の描写。 その内部で繰り広げられるえげつない人間関係も、ほどよくスパイシー。 でも一番は、や…続きを読む

現代の世相を上手く切り取って、ブラックユーモア満載のお話に仕立ててあります。

面白かったです。 キャラクターはラノベ的で、若い人向けな印象ですが、いい年齢の私が読んでも、圧倒的なストーリー展開の面白さでぐいぐい引き込まれました。 ダイブ云々のあたりは、甲殻機…続きを読む

哲学という一見難解なモチーフを、日常の柔らかな風景と、ゆるやかな会話、そして小さな謎でくるんで、やさしく解説してくれる良書。
作者さんの知性と良心を感じる小説です。

トリック、展開、文章ともに秀逸で、学的根拠の提示も過不足なく、大変面白く読めました。ただ、レイシズム的描写は自分的にはちょっと…というわけで星マイナス1。