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- ★★★ Excellent!!!戦争と人間性
この作品の極限下での人間性を読み解く上で、是非、読者には時代背景をぜひ知って欲しい。
背景にある第二次世界大戦において、独ソ戦(ソ連側にとっては大祖国戦争)の被害者数が一番多く、両国の戦場となった国も入れると数千万人の死者が出ている。ドイツにとって、国土が広く、道や空港、鉄道の整備も少ないこの地域では電撃戦もその効果を示さず、戦線の意地どころか補給に苦しむ状態が続く。
このような中、ドイツはアインザッツグルッペンによるソ連側の民間人への虐殺や、本格的な実行はできなかった者の、ドイツ人の植民のためスラブ民族の飢餓を誘発する東部総合計画などは戦時の人間性の欠如を示すものだろう。対する…続きを読む