浪岡茗子

※本作は暴力・残虐表現および非合意の性交渉を匂わせる表現があります。 ナパタ人の娘・ナサカは、父親の命によって四十も年上の男に嫁ぎ、平凡な女として一生を終えるはずだった。しかし…

寄宿学校に通う少年ホセは、政治家の息子でありながら落ちこぼれ、鬱屈とした日々を送っていた。そんな彼の日常は、ひとりの転校生をきっかけに変わっていく。 国民的英雄の息子ホセ、ある…

飛び越えたり そっと避けたり 落ちて足を濡らしたり 泥で濁って 空を映して 乾いて消えて 前途多難 みずたまりだらけの道を行く ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 大学三年生の美澄…

同期の湊のことが気になって仕方ないあやめは、いつしか彼に恋をしていることに気づいた。 その想いを湊に告げたものの、あっさりと断られてしまう。 それでも湊を追いかけるあやめに黙って…

恋はいつも突然訪れて、歪んだり、変質したり、壊れたりしながらも、あわくかがやく。 十二ヶ月の連作短編。

春を歩く 夏を歩く 秋を歩く 冬だけは、目を閉じて走り抜ける 結婚を間近に控えた香月は、ある日テレビから漏れ聞こえた声に引き寄せられる。将棋のテレビ棋戦において対局者に残…

一日一花。神前に花を献じる少年・馨。 その手が花茎を切るとき、花精たちはたまゆら現れ、この世への未練を語る。めぐる季節の中でひととき語られる、花たちの御伽噺。 12か月の短編連作…

姉が恋愛結婚をしたために、姉の代わりに政略結婚をすることになった手鞠は、婚約者と親しくなろうと、せっせと手紙を送り続ける。 大正書簡恋愛物語。

文明の発達に伴って、舞台を照らすものもランプやガス灯から白熱灯へと変わった時代。 リリネスは舞台に立ちたいという夢のためにディム市民演芸館を訪ねる。が、そうそう簡単に役はもらえな…

幼い頃から親戚の春之が好きだったあい。しかし、その気持ちを自覚する前に、春之は結婚してしまう。 これは恋なのか、ただの執着なのか。 それは今でもわからない。

『ジランドラルの引きこもり姫』として名高いラナルディアの許に、突如持ち込まれた縁談――それは、大国ロウエン王国の若き名君、サリアンの王妃に、というとんでもない申し出だった。 　…

＊マークには男性同士の性愛描写あり 　ある春の日、岐子（みちこ）は祖父の遣いとしてとある店にやってきた。 　そこには「店から出ることができない」という不思議な少年店主が、梅の香…

結婚目前だった彼と別れた真織は、たまたま知り合った行直と付き合うことになった。恋人なのか友人なのか、曖昧な関係の中、真織は行直に惹かれていくが、彼の職業を知ることになり……。 …

ユーラシア大陸の東西交通路は、古来からヒトやモノ、宗教などが行きかう道。 その煌めきと貴重さで人々の羨望の的、富の象徴、愛の証、そして争いの火種となってきた宝石もまた。 歴史のは…

「あんたが選べる道はふたつにひとつ。ここで狐の餌になるか。俺に『盗まれる』か」 莵道の末姫・かさねは、狐神に嫁ぐため、親しんだ家を出る。しかしその婚姻は、豊穣のための贄を意味して…

🌹2023.2.11 公式レビュー掲載🌹 魔術学校に通う落ちこぼれの少女・エリファレット。 ある日突然、エリファレットは自身が女王の娘であることを知らされる。それも研究の途中で…

他サイトですが 『第十回次に読みたいファンタジー』(エブリスタ様)において、準大賞を受賞いたしました。

2020.2.26 「巻上」完結しました。関連家系図：https://www.pixiv.net/artworks/82293417 ＊マークには愛のない性描写があります。 …

映画やドラマの中のたくさんの主人公たちに憧れたけど この世界が物語じゃなくてよかった ヒーローたちの陰に隠れて全然注目されなかったあなたを ちゃんと見つけられたから …

ユリアナ・ファランドール、十六歳。女学院に通う義足の少女に、ある日突然国家反逆罪の疑いが降ってくる。美貌の軍人クラエスによって帝都クテシフォンに連行されることになるが、事態はそこ…

緋咲より五歳年下の幼なじみである貴時は、将棋と出会い、プロ棋士養成機関“奨励会”に入会した。そして高校二年生で三段に昇段。プロである四段まであとひとつに迫る。 大学進学で地元を離…

小花の住むアパートの隣には、宮前さんご夫婦とその息子さんの三人が一軒家に住んでいる。ある日台風で停電してしまい、小花はなりゆきで宮前家に居候することになった。ほんのひととき生活を…

シングルマザーだった母が亡くなり、若葉は叔母の葉子に引き取られる。葉子のアパートの隣室には恋人の高砂が住んでいて、若葉はたびたび高砂の元に預けられるのだが、ある日高砂からチーズバ…

桂舜（けいしゅん）は、寒門出身の母を持つ涼国の第二公子。 病弱な異母兄・世子とのどこかぎこちない関係、自分にまとわりつく評判、宙ぶらりんの身分、遠慮がちで窮屈な後宮での暮らし――…

かわりばえのしない毎日をのんびりなんとなく過ごしている美夏。そんな美夏の日常を恋は少しずつ変えていく。 ごく普通の会社員と、ごく普通の郵便配達員の、ごく普通の恋の話。

狂い咲く花の下で泣いていた赤子を拾ったのは、西方の変わり者の皇子・東雲だった。はなと名付けられた少女は、やがて自ら刀を取り、東西の統一をめざす皇子のため、動乱の渦中へと飛び込んで…

『耳なし芳一』を細かく切り刻み、分けて、曲解し、それぞれに溶かし込みました。 第壱話『返礼』 母と琵琶弾きの話。 第弐話『寿縛』 花嫁と僧の話。 第参話『報奨』 姫と護衛…

おとぎ話に似た、けれど日常の中にありふれた恋の連作短編集。 第1話　『マロウブルーの効能』 「お名前を伺ってもよろしいでしょうか？」 カフェで働く莉亜は、文通相手の有紀に励ま…

むかしむかし いつかの、どこかの国に、仲睦まじい国王夫妻がおりました。 ところが子どもができません。 子どもは恐らく、今後もできません。 一部の人間は知恵を絞り……決断しま…

疲れ気味のＯＬさんと、路地裏の花屋さん。どちらがどちらの癒しになるのか、足りない部分を補い合える関係が、居心地の良い場所を作るのです。

涼国の公主である宝余（ほうよ）は、ある秘密を抱えたまま隣国の烏翠（うすい）の王・顕錬（けんれん）に嫁ぐ。だが、華やかな婚儀は凶兆をはらみ、そして「紫瞳の国君」は新床で花嫁に対し、…

龍が駆け、鳳凰が舞う空の下での物語。 辺境の北方部族の姫君レツィンは、活発で武芸に秀でた娘。 彼女は部族と「烏翠（うすい）」国との盟約により、国都の瑞慶府（ずいけいふ）に送られる…

天仙の裔が統べる国、祥。未だ神代の跡が残る時代に、かの皇帝と少女は出会った。 一族郎党の命を盾に、祖父の政敵に脅され、心交わした幼馴染みと引き離されて後宮入りすることになった少…

関小玉――。 希代の天才と呼ばれ、後に「紅霞宮」に入り、千年先まで名を残す皇后となった女性である。 彼女が後宮に入る以前の記録は少ない。一兵卒から出世を重ね、女性として初めて将官…