雨藤フラシ

ある日僕はスライムを拾った。僕はそのスライムをスーラと名づけた。スーラは何でも食べる。パンや果物、肉に骨も。

その小学校には「チリンチリン」と鈴の音が鳴る女子トイレがあったとさ。 なんちゃって怪談。

「ゴトリ」と不穏な音に振り向けば、切断された体の一部が落ちてくる。 その体に触れると失われた記憶が少しずつ蘇る。 私は一体何者なのか？ 椿の咲き誇るお屋敷で、一体何が起こった…

矢賀健児は、冬の峠を通って自宅へと帰る道を急いでいた。 そんな彼の前に、女性が飛び出してくる。 健児は、大雪でスマホが通じなくなった冬の北海道の峠道を、得体の知れない女を乗せなが…

時は、十三日の金曜日。 オカルト研究会の灰原は、美咲に誘われて噂の廃墟へ向かう……。 ＊R15作品・一話完結 ＊登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係あり…

人の皮を被った、化け物がいる——— 中学校2年生の夏、長い黒髪が印象的な女生徒が転校してきた。 彼女は明るく社交的で、あっという間にみんなの中心になった。 しかし2ヶ月後、学…

猿轡とは。 猿と馬は相性が良くて、猿がいると馬が大人しくなる。よって、口をふさぐ、といった意味で「猿轡（さるぐつわ）」と言われるようになった。 ……ふうん。語源はほのぼのしたも…

邪祓師の卜部と助手のかなめ。 二人が待つ心霊解決センターには 他所では匙を投げられた 陰湿で難解な依頼が今日も持ち込まれる。 心の奥底に潜む闇と そこに住まう何者かを祓うために…

―あらすじ― 都市伝説《赤縁の鏡》。その鏡を直接見た者は一両日中に凄惨な死を遂げるという。 探偵である私は依頼を受け、赤縁の鏡を調査することに。 調査した末、私は最恐の都市伝説の…

『文官も強かったら最強じゃね？』 それまで知力一辺倒だった科挙は、その言葉でデスゲームと化した！ デストラップが張り巡らせられた郷試（予選）を生き延びて集うは賢く、そして武力に長…

『第3回「1000文字以内でミッション全てクリアせよ！」』によせて書きました。

KAC2022によせて書きました。お題は「真夜中」です。過去作のキャラクターを流用しています。

何か書きたかったので書きました。

兄の墓参りに行ったら、幽霊になっていた。

猫が黒いものを弄んでいるのに気付いた私は、一瞬ゴキブリかと思って悲鳴を上げた。でも── KAC2021参加作品です。第4回お題：「ホラー」or「ミステリー」

ツアーじゃなくって、現地の空気っていうか？　地元の店とかイベントとか飛び込みたいじゃん。語学力アップにもなるし、就活でも使えそうだし。……ま、それどころじゃなくなっちゃったんだけ…

「第四回性癖小説選手権」によせて書きました。三作目です。 性癖：生首 性癖：死体処理 性癖：和服の似合う美人 性癖：古めの女性一人称

連載を始めたくなったので見切り発車で始めてみました。見切り発車なので、タイトル等後々変更するかもしれません。よろしくお願いします。 曰くつきの生家から逃げた人たちと、逃げずに残っ…

パチ狂い浪費癖持ち人魚の先輩に、人間の後輩が映画を見に行くついでに個人間取引を持ち掛ける話です。

先般完結した『ZOOM』ですが、例によって書いている途中で変更したことや書ききれなかったことなど、思いつく限り書き留めてみました。 ※本編のネタバレを大いに含みます。 なお本編…

自主企画参加用のブロマンスというかボーイズなラブです メリバな気がしましたが違うかったらすみません

メタバースが当たり前になった社会。仲良し三人組はリアルな河童のアバターに出会ってしまい…？

『第32回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画』によせて書きました。

新撰組三番隊組長、斎藤一。 無敵の剣と謳われ、数々の乱戦を生き抜き、 暗殺や粛清、スパイの役割を担った男。 斎藤は、十九歳から二十四歳まで、京都で過ごした。 大学と大学院が京都…

新撰組は、京都を駆ける。 血風を巻き起こしながら。 壬生に屯所があった時期の新撰組を描く短編集（になる予定）。 乱闘、暗殺、御用改めなど、日常の御仕事小説。

新選組三番隊組長、斎藤一。 剣の腕を無敵と謳われる斎藤は、表立った活躍の陰で、粛清や偵察の任務もまた課されていた。 右手の儀礼の剣で人を欺き、左手の戦闘の剣で人を殺す。 嫌い…

「第一回川辺の創作怪談会」に向けて書きました。二作目です。 文字数下限ギリギリを攻めてみました。

タイムカプセルを開けるべく集まった元４年４組のクラスメート３９人。１０年前、１０年後の自分に宛てた手紙を先生から受け取っていく。 最後に受け取った自分の後に、先生はいないはずの４…

小さい頃から死んだ人の声を聞けるおばあちゃんの元には時々、助けを求める人が訪れる。 そのおばあちゃんは昔、ある出来事のせいで、その力を使うことをやめてしまった。 オカルト要素があ…

とあるとても高い次元に位置する場所の話。新しい世界を創造する創造者は、新世界を創るためにヒトガタを創って着飾らせるようになりました。

その集落では、人の手ではどうしようもないことを土地の神に祈るとき、“咎負い”を置く。“咎負い”は集落全ての咎を負う。役目を果たすまで、死んではならない。だが死を除くあらゆる罰を受…

俺は幼馴染の勇者からパーティ追放を言い渡された。 実際には魔術師免許の更新を忘れていたため、就労資格がなく、三週間前から在籍していないことになっていた。 このままでは免許を剥奪…

「なあ、今お前どこにおるん？」 私は彼氏と、他愛ない会話を電話でしていたつもりだった。だけどそう思っていたのは、どうやら私だけだったらしい。

ある雨の日に、私は彼に出会った。 　 私は彼に恋をしていた。 　 ある日、彼は私に小さいテルテル坊主のキーホルダーをくれた。 　 その日から私はテルテル坊主を集めるようになった。…

七夕になると毎年願掛けをする女。ささやかな願いとは裏腹に、受け入れがたい事実。老女の妄執が呼び寄せるもの。この恐怖は他人事ではない。誰にでも起こりうる現実だ。

幼い頃に大切な人を失った私には、生きている意味はない。健全で平和なこの世界は、私にとっては紛い物にしか思えなかった。そんな私を、彼は迎えに来たのだった。

ある通学路にまつわる奇妙な噂話を聞いたと、小学生の妹が言う。 『あの通学路で、誰もいない時に振り向くと、自分がどうやって死ぬか見える』 その噂は、高校生の自分が小学生だった時…

差出人の名が記されていない、一通の手紙。 そこには、ある女の秘められた想いが、届かぬ願いが、そしてついに見出した希望と決意が綴られていた。

あたしには、どうしても叶えたい夢がある。 それは『最高の絵画』を、この目で見ること。 そのために今、寝取った親友の彼氏を縛り上げ、彼を囮に呼び出した彼女を待っているのだ――。 …

観光の名所として栄える、とある村。 しかしその村には、それほど大きな魅力はない。 それでも途切れることなく観光客がやって来るのは、村にいる『福の神』のおかげだった。 ところが…

七月二十日。 何故か私は、その日に限って不幸に見舞われることが多い。 友人に指摘を受けて調べてみると、どうやら法則のようなものがあるらしいとわかったのだけれども……。 怪奇と…

「嫌だなあ、俺まだ死にたくないよ」 スーパーマーケット磯崎に勤める山田は、物騒なセリフをつぶやいた店長が気になり、声をかけた。なんでも、異動先の店舗が「いわくつき店舗」なのだそう…

小さな田舎町の北側に位置する久美木山。そこでは毎年、必ず首吊り自殺があることから「首吊り山」という不気味な名前で呼ばれていた。

私の住む部屋の隣に、大柄な男の人が越してきた。

私は今の恋人に初めて出会った瞬間に“運命”を感じた。 そして、そのお兄さんにも、感じるものがあった。 「完璧な奥山さん」、「隣の奥山さん」の続編です。でもこれらを読まなくても…

奥山さんはとにかくすごい。

警視庁怪奇捜査研究所、通称“奇捜研”。 人間と人ならぬもの“異常存在”の捜査官。 これは一人と一つのバディが向き合った事件の記録である。 ※コメント欄から、同じ“奇捜研捜査員か…