「額縁」を含む小説

File.0 　高校生になって二回目の夏休みは、記録的猛暑で。そりゃあ、毎朝ニュースでエアコンを付けるようにキャスターが呼びかけるわけで。テレビから朝のニュースが流れるリビング…

絵の中の少年が苦しいと連絡を受けた。 ちょっと何を言っているか分からないまま、絵を見ていると、少年が額縁を飛び越えた。 絵画に仕掛けられた魔法が発動したのである。 ずいぶん前…

The end.

滑稽な漫画です

東京の下町にあるアトリエ『悠彩堂』の店主であり、絵画修復家でもある桐嶋悠斗の元に、ある日メール便が届く。中には一部に傷がついたグスタフ・クリムトの油彩画の写真と、写真の絵を修復し…

好きに解釈してくださいな

個人が簡単にインターネットでショップをオープンできる時代。 イラストやハンドメイドのアクセサリーなど、自分の好きな値段で好きなように販売できる。 今回はそんなネットショップに関す…

少女漫画のような名門女子校・ララリア女学院に通う天野楪は、疎外感と罪悪感を生きている卑屈な少女。 表面上だけ周囲と話を合わせるありようを流体と揶揄され、居心地の悪さを感じながらな…

　三月の、夕日が彩る君の前髪。 　その下では、いくらか透き通った赤い縁が、淡い光の額縁のように、大きな瞳を際立たせている。 「どうかしたの？」 　私より頭一個分は低いところから、…

三月の不動産屋さんは大忙し。 今日はちょっと変わったお客さんが狭小物件を捜してやって来ました。 果たして、御希望どおりの物件は見つかるでしょうか？

美しい画家、久遠柑菜は自分と同様に美しいものを愛し、美しい息子のことも愛していた。しかし、息子の天音が事件に巻き込まれたことによって柑菜は彼を家に閉じ込めた。 時が経ち、天音は１…

曇天が降り落ちて地面をえぐっているような日だった。さほど過去を覚えさせない街並みが、霧と雨の境のような灰色にぼやけている。各地へと足を伸ばすのに便利な鉄道の駅を持っているこの街の…

それは額縁の中のお話。

幼い頃、額縁の向こうへ行ってしまった母。 ジェンダー規範の押しつけにうんざりする汐は、母の隣で微笑む絵の中の女性を訪ねるが･･････

ナトゥアとは、歴史上において、突如として300年前に現れた詳細不明の生物である。 森の奥から現れる動物をかたどったこの黒い存在は、人類を長きにわたって苦しめてきた。 首から先が…

大陸横断鉄道は白煙を噴きながら大地をひた走る。少女イリュリチカは窓の外を見た。広大な森が、綺麗な景色が、賑やかな街が、長閑な村が、その額縁を流れていく。視線を前に移すと、そこには…

思い出の廊下、そこに落ちたぬいぐるみ。 拾った男はそれに意思を。 彼女は出会う、そうルルに。 夢の世界じゃない、不思議な屋敷で。 彼女は出会う、そうルルに。 男とルルは額縁の向こ…

殺伐感情戦線、お題「孤独」の参加作品です。 独りだけど寂しくない女の子の話です

人文系と芸術系の学部が併設された新設校に進学した主人公は、秋の学生制作発表会でひとつのパフォーマンス・アートと遭遇、衝撃を受ける。『額縁の魔女』とあだ名される制作者が、戸惑う主人…

屋根裏部屋から女の声がする。 女の絵が独り言を喋っている。 近所の噂になっていた。 藤光様　【三題噺の競作】「声」「額縁」「部屋」 https://kakuyomu.jp/u…