額縁越しの笑顔

涼風

第1話

見ている。


互いに、見つめている。

酷く濁った目の奥側。

黒色の眼光に、見られている。

嗤う顔は、骸骨の様だ。


否、骸骨その物だ。


「写る主は何者だ。」


問うて見るが

聴こえるのは幾許のこだまだけ。


時が経ち、塵と化す額縁は

さながら私の様だ。


否、私なのだ。


悠遠なる時の額縁は、如何なものか。


故に、それは鏡である。

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額縁越しの笑顔 涼風 @suzu__77

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