「百合短編 円城塔賞」を含む小説

教室の隅で光を消す陰キャJKの那須灯。彼女の生きがいは、ただ一つ、推し絵師のSNSだった。その最愛の通知音が、ある日、隣席の影の薄い女子から鳴り響く。

卒業を機に別々の道を歩むはずだった私と咲希。 最後の思い出作りに、私たちは学校の怪異「千影様」を真似た。 それが、二人の「永遠」の始まりだった。 （本作は8月に投稿した『千影さま…

二年前、海で美しい人魚を拾ったそら。 美しくわがままな人魚のある願いを叶えるため、そらは車に人魚を乗せた。 百合企画「ふたりはしゅうまつの遊園地で」の参加作品を一部修正したもの…

　　　🌸　　🌸　　🌸　　🌸　　🌸 桜の舞う公園で出逢ったのは、死んでしまったあの人でした。 音楽と桜が彩る―――恋愛ファンタジー ―――想いを伝えるって、難しい…けれど尊いね…

愛おしくて、ズルい彼女とのこの関係性につける名前を。 私は未だ、知らずにいる。 「カクヨムコンテスト11【短編】お題フェス：未知」参加作品

愛する君の夢を叶えるために僕の感情を隠すんだ

こことは違う、どこか遠くの小さな町。 お湯に溶かすと理想の女の子を生み出せる不思議なバスボムを買った「わたし」は、バスボムから生まれた女の子と出会う。 彼女と過ごす一日は、砂糖菓…

　何でもできる死にたがりの少女と何も持たない欲深き少女のひと夏。

童話をめざして書いてみています。

私には好きな人がいる。 ――ねったん。 ねったんはママの妹、つまりは私の叔母さんだ。 バレンタインデーの日。 今年も結局ねったんにチョコレートを渡せずに家に帰って来た私が落ち込ん…

時は日露戦争前。 欧州中立国の寄宿学校に留学してきた日本人の「わたし」はうまく異国に馴染めず疎外感を感じておりました。 ですがそんな「わたし」と同室になった少女が、「わたし」と…

　 　時は西暦22××年。春のこと。 　未だとりあえずスマホというテクノロジーは手放せないようで、しかし小さな画面をいつまでも首を曲げて眺め続ける、というのは頭も目も疲れてしま…

画家の両親を持つ高校生、のぞみは埋まらない空白を抱えながら日本で一人暮らしていた。このままだと美術の単位を落としそうだという同級生の忠告を受けて美術の授業に顔を出すが、そこでスク…

私は仕事帰りに“自称”魔女のサトウさんを拾った。屈託のない笑顔で荒唐無稽な与太話をする彼女だが、なにやら呪いに悩まされているという。私たちはカップアイスを食べながら、呪いを解くた…

好きな人と結ばれるため、愛猫とともに重ね合わせの未来を見にいった研究者の話です。

星間郵便局の配達の合間に入った、親友のユートからの通信。 「わたし結婚するの」 彼女に言えない想いを抱えながら、ぼくは久しぶりに地球に帰還した。 「ぼく」 地球人の女性。星間…

安藤えりかは、出口のなくなったダイソーでキレイなおねーさんの天戸ミクと出会う。 でも、突然始まったそんな少し不思議（SF）な体験は、やがて終わりを迎えて……。

曇りのち雨の日、洋館にて。「私」と「彼女」の物語。 ぶっちゃけると内容より形式重視で、実験的に書いてみたものです。あとリハビリ。

『レプトケファルス』――それは少子化対策として国が保護している子どもたちの総称だった。彼ら彼女らは勉強などの成績、バイタル値などから算定される「スコア」で管理され、高スコアの者ほ…