概要
心がないという機械との生活に、こんなにも
時は西暦22××年。春のこと。
未だとりあえずスマホというテクノロジーは手放せないようで、しかし小さな画面をいつまでも首を曲げて眺め続ける、というのは頭も目も疲れてしまうし、画面のなかだけのコミュニケーションはどうにも味気ない――そう思った人類は、スマホ機能をそのまま進化させた汎用人型アンドロイド、「スマートロイド」という新たな技術を産み出していた。
いやはやまったく、人類というものは暇さえあれば思い付いたことの大抵を実現させてしまうものだ。
主人公の薫(カオル)とスマートロイドであるレインちゃんとの生活は、特に変わったこともない。寝坊を起こしてもらったり、一緒に朝御飯を食べたり、思い出の場所に出かけたり、呼吸をしたり、名前を呼んだり、呼ばれたり――そんな一人と一台のお話について。
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