「スペキュレイティブ・フィクション」を含む小説

ジェイムス・サリスの短編「蟋蟀の眼の不安」にインスパイアされた物語。完結できるかどうか分からないし結末自体ないかもしれないし、書き直すかもしれないが、しばらく定期的に？書き続ける…

　2062年―― 世界の中心的存在である聯邦「アメリカ」は、宇宙産業と謂う名の巨大科学を新たに計画・実施し、見事に大成させ、その有り余る報酬を独走状態で我が物とした。 　そ…

──愛せないなら、なぜ作った。 あるとき、始まりの怪物は創造主へと尋ねたという。 その重く短い問いになんと答えるべきなのだろうか？ なんと答えればその怪物は納得したのだろう？…

「ねえ琥珀、はじめの狸は何故ドングリを埋めたの？」 ハチドリが聞いた。 『ホシがそうしろと言ったからだ』と琥珀が応えると、ハチドリはポカンとして暫く何も言えなくなった。 「じゃ…

出されたお題に思考を遊ばせ、物語ごとに文体を変える。 現実と空想のあわいを泳ぐスペキュレイティブ・フィクション的世界。 脱げた黒猫の靴下との生活『猫嫌いの英靖』、記憶を薬に加工す…

吸血鬼のシギズムンドは人間の青年琢磨と七年前に知り合ってから仲良く過ごしている。そんなある日、琢磨が目から陽光を発するようになってしまった。 第七回こむら川小説大賞応募作品

※本作品は現ファンとスペキュレイティブ・フィクションの混じったものとなります。 人口百人にも満たない小さな村で過ごす亜人種の女性、紫蘭。たった一人の大切な家族である病弱な娘と…

『赤。 　それはある種、僕と彼女を隔てる壁のような色だ。 　彼女の感じる赤と。僕の感じる赤には差がある。 　その差は。永遠に埋まらない。 　それは僕らの体の成り立ちが違うから。 …

広瀬夫妻は結婚十年を超えてなお仲の良いおしどり夫婦だ。しかし、子宝には恵まれなかった。それでも二人は仲良く悠々自適に暮らしていた。 そんなある日、夫人がある提案を口にする。 「…

友人の璋子は花布芙蓉と飲んでいるとふと自分が人魚であることを告白した。

　私こと阿波野（あわの）は。世界の創造主である。 　私は何万回も世界を創り直した。いずれ来る大質量隕石の衝突を軸に。 　そんな私にも伴走者はいる。幼馴染の豊太郎（ほうたろう）であ…

あの街を歩くと私にはこう見えますが、貴方にとっては如何なものでしょうか。 　　――琵琶法師―― ・カクヨムコン８最終選考作 ・現在はリニューアルのため、非公開にて改稿中 ・より…

果樹園をテーマにしたSF（スペキュレイティブ・フィクション）作品二作。 ・少年少女が訪れた遊園地のようなきらびやかな果樹園とその秘密。 ・滅びた世界で果樹園を営む男の前に現れ…

「恢复 ᴚ̴̡̛͉̫͎͓͎̬̯̯͓̎̃̅̒̇̍̈́̄̉̚̕̕͝͝Ǝ̵̢͍̣̫͎̈́́̉́͛͠Ɔ̴̖̯̝̙͖̭̞̙̼͚͓͆̾̈́̅̄͆̾́O̸̧̢̱̲͔̝͂͑̈͂͑̈́͛̕͝Λ̴̺…

道路際で見つけたオレンジ色のゴム風船のような生き物。初めは虫かと思ったが、それを調べてみるとコウモリだった。正式名称はフウセンコウモリ。その姿形も奇妙だが、その生態もまた謎に満ち…

豚の心臓を移植された少年は……

KAC2021 カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2021 第二回お題「走る」 「カクヨム５周年おめでとうございま２」として、スピード勝負した作品です。 夜な夜な…

ジャンルを「ＳＦ」に絞ると、世間一般の認識では物議を醸しそうだけど…… サイエンス・フィクション（科学空想小説）ではなく、 スペキュレイティブ・フィクション（思弁小説）と、広…

人間が苦手だ。目の前にいる人が、何を考えているのか、私のことをどう思っているのか、次にどんな行動を取るのか、読めないから。 対人恐怖で手足が凍る体質のせいで、私は孤独になった。 …

謎の老人｢パラレル｣が、異世界の人々の伝記｢ペーパートレイル｣を伝えるオムニバス系スペキュレイティブ・フィクション。 ※この作品は短編集です。二話完結となっております。