「美術？」を含む小説

尊敬する飛鳥先輩の卒業式。美術部のメンバー全員（一人）からの寄せ書きの書かれた色紙を渡した後輩の穂波。飛鳥先輩への餞別がてらに彼女を嫌っていた教員が持つ色紙に「三分後に持っていた…

僕は彼女をモデルに絵を描いていた。 そろそろ夕暮れの気配が濃い。下校時間も迫っている。片付けを始めなければならないが、色だけでも決めてしまいたい。

美術の課題をこなしに写生に来た赤坂、青山、黒田の3人。しかし赤坂は肝心の色鉛筆を忘れてしまっていた。仕方がないから2人に借りようとするのだが、2人の持ってきた色鉛筆も少し変わって…

芸術家、烏丸音色の訃報は瞬く間に世間に広がった。 孫娘の舞歌に全身の血を抜かれて殺害されたのだ。 取調べに際し、彼女は語る。 その、抜かれた血を利用して描かれた、1枚のフルイドア…

　色の三原則から生まれたものは……

美術を理解出来るのは、選ばれた人だけじゃない――はず。一枚のモノクロ写真からつながる、気弱な教師と女子生徒「瑞樹」の話。

幽霊部員だらけの美術室。いるのは絵を描く私と隣で寝る彼だけ。でも今日はいないから―― KAC20247のお題『色』にちなんだお話です。

姫棋(キキ)の夢は、絵師として生きていくこと。 そんな彼女の夢を手伝ってくれるという謎のイケメン官吏、木蓮。 彼は嫌味な奴だが、皇帝の命に背いてまで姫棋(キキ)のことを守ってく…

創作をする気が失せた美術科の私が、裏庭で半べそで罵倒していたら、本を読む少年とばったり会ってしまう。少年は自分のことだと思って戦慄し走り出す。そんな誤解を解くため、追いかけていた…

「絵のモデルになってほしい」と言われた僕は、今日も今日とて、染井くんの絵のモデルをしている。

美術室に忘れ物を取りに戻った僕はそこでおじいちゃん先生が絵を描いているのをみた。熱心に描くその姿と描かれる作品に感動し、みつめていると。

齢五十にして命を落とした異才の陶芸家、忌川三ツ夫(いみかわみつお)。 その生前の作を、実の姉が美術商に持ち込むが――美術商の旦那もまた、三ツ夫とはいびつな縁で絡まっていた。

美術部の東山 明登は、恋していた聡美に告白をする。しかし、それはまるで告白と呼べるものではなく、あっけらかんと断られてしまう。 意気消沈する明登の前に、恋の相談に乗ってもらってい…

　美術の時間に、タブレットＰＣで絵を描くよう指示された。 　しかし、自由に描いてよいとなれば、なにを描いたらいいのかわからない。 　なにを描けばいいんだろうか。

陰湿ないじめを受けている女子高生　桜井　美鈴。 華の女子高生生活を夢見ていたが、実際は陽キャに囲まれて、陰湿ないじめを受けている日々。学校に通う足取りは、いつも重かった。そんな日…

ささくれの治る季節になると、僕は彼を思い出さずにはいられない。 若さと運命が僕に背負わせた、消えない罪の贖いを求める物語。

教科書にも載る「舞姫」に続く、森鴎外のドイツ三部作の一編「うたかたの記」を現代語訳しました。 マリイの儚き人生を美術留学生の巨勢の目線からえがきます。 現代にも分かりやすいように…

「魔法絵画」の中でも、銀色の龍・ケセファリスを描いた作品は歴史的に、主題、寓意の観点から図像解釈が多数試みられてきた。イタリア人魔法画家ピエトロ・アレッツィ（Pietro Mar…

美術の授業で配られた紙粘土、それを使って箱を作ることになった。

「私の遺骨箱(いこつばこ)は、花柄で包んでほしいな」 　先生が二人きりの時、そう呟(つぶや)いた。以下は中学生時代の、私の回想録(かいそうろく)みたいなものだ…… 　KAC202…