「ダーク 暴力」を含む小説

背負った大きな籠をいつもより陽気に揺らして、テララは今朝もせっせと小山へ拾集に来ていた。 　人っ子一人、草花さえない広大な荒野を、村から毎朝生活に必要な食糧やら小間物やらを拾いに…

東へ――。 世界の片隅で花めく娘と約束を交わした鬼が独り、暴力吹き荒れる地獄をさまよう。 そこは陽の光が当たらない枯れ果てた異形ひしめく森。 進む先は、地獄の獄卒たる鬼をして…

樫尾康介は、ある日、拉致監禁された。 犯人の名前は鳴沢凪。 彼の暴力が、樫尾の精神を追い詰める。 その先にあるものは——————

夏休みを目前にしたある日、タケルは頭のイカれた不気味な男に遭遇した。しかし、タケルが恐怖したのは男ではなく、その男の首を絞めていた人に非ざるモノだった。 ソレは周囲には全く見えて…

人は常に何かを失い、何かを得ている。両者の比重は同等だ。十のものを得れば十のものを失い、逆に十のものを失えば十のものを得る。まさに天秤のように、喪失と獲得は均衡を保とうとする。し…

暴力と略奪の日々を過ごす鬼人。婚姻を控えた、貴族の娘。 ある日鬼人は、娘をさらう。しかし何か勝手が違った。 彼女は目が見えない、自分のことも世話出来ない。だが慌てない、騒がない。…

史上稀に見る狂暴犯、 男は確かに絞首刑にされた筈だった。 しかし目の前には見知らぬ空間が広がっている……。 暴力を好み、他者と殴り合っている時だけ 生を感じる歪な感情。 そん…

仮面の異形、呪いの悪霊、巨漢の怪物、美しき食人鬼。 彼らの前に異世界のモンスターが現れた。 獲物を取られた彼らは怒り、苦しみ、そして手を組み最恐のチームが出来上がる。 現代の…

　勉強ができるわけでもなく。 　運動神経が良いわけでもなく。 　体型も、容姿もいたって並。 　彼女いない歴いこーる、年齢。 　そんな俺、橘遙人。 　 　まさか、彼女すらできないま…

※本作は、残酷描写・暴力描写等の過激な表現が多く含まれているダーク異能ファンタジーです。 　そういった描写が苦手な方は、ご注意ください。 　高校生の少女『沙月エリカ』は、クラス…

暗黙の階級が存在する街、東京新帝都で殺伐とした日々を過ごす刑事の男。密かに彼が愛する母親違いの少女は、半分人間ではない。 その少女に恋する少年は、浸食する畏れから逃れられず左目を…

圧倒的な魔法力を備える魔法の国の王子D(20)。故郷に現れた謎の怪物を倒すべく彼は動き出す。やがて意外な事実を知る。怪物は別の魔法世界からの侵入者だったのだ。 ドラゴン族との会…

「ねぇ、地獄ってあると思う？」 　そんな疑問をもちかけたのは、とある少女だった。 　孤独な少年と不思議な少女の不思議な邂逅を描く、ダークな現代ドラマ。 以前書いたこちらの改訂版…

目を開けると戦場だった。コンビニの帰り道、僕は交通事故で、死んだはずなのに。 どうしてこんな所に居るのか分からずに居ると、ある男に声を掛けられる。 「死にたくなければ殺せ。」…

俺、島本遥生(19)はAIのせいで旧人類という脅威と対峙しなければならなくなった・・でも気乗りしないのよね。そんなわけでAIは自分の分身を使う手法を選ぶんだ。でも動力源は俺なんで…

心と体に傷を負った〈ぼく〉が救いを求めて逃げこんだのは、白薔薇に埋もれた古い教会だった。天使のような美貌の神父様に慈しまれ、新しい名前を得た〈わたし〉として生きていこうとするが―…

『終末週間』 そう呼ばれるたったの七日間で、この東京の人口の八割が消えて無くなった。 死と恐怖と暴力が蔓延する、日本の首都『東京』。 出来の悪いロールプレイングゲームのように…

初秋の夕刻、片田舎の無人駅のホームに佇む二人。 反目し合うようで、そうでない雰囲気も醸す彼らは、取り留めのない会話をしながら、次の列車で来る『誰か』を待っている……。 ＊＊＊…

カクヨク三周年企画「KAC5」参加作品。 彩桜高校にある童話研究会は、沙月エリカ・亀城薫・悠木涼葉の三人が所属している。 ある日の放課後、顧問の如月正太郎は沙月エリカを呼び出し…

世界のどこかで起きている、動物が「悪魔化」し同胞に牙を剥く現象。 その災害に対し、動物たちは種を越えて結束することで抗っていた。 日本のどこかの、この山林でも、悪魔化と闘う獣た…