「実は知ってます 短編」を含む小説

子供の頃の僕は、鳥は喋れるものだと思っていた。 オウムが喋るからだ。 大きくなった僕はそれは違うと知ったけれど、僕の前に現れたフクロウは流暢に言葉を話し、哲学的な事を言うフクロウ…

――古来より人間共の友として進化してきた種族が犬共であるならば、古来より人間共の上に君臨し人間共の王として人間共を使役してきた種族は間違いなく我々、猫である。生まれ持った「カワイ…

宇宙空間は真空だから生身の人間は生存出来ないって言われてるよな？　ありゃ、NASAの嘘だ。何でそんな嘘をついてるのか、知りたいか？

一田和樹様の自主企画「シェアードワールド『等価交換肢　血眼孕』」用の作品です。 とてもよく練られた、面白そうな設定だったので、書いてみました。

線路沿いの散歩道。 そこがあたしの散歩道。長年この街に住んでいるあたしは、この街の事なら何でも知っている。出ていく者、入ってくる者。それらをずっと見守ってきた。 最近になって、急…

彼は私が横にいる事を嫌がる。違う。彼は私が前にいる事を強要する。そして、その理由を彼は決して言おうとしない。 その理由を有耶無耶にしたまま付き合っていれば、綻びが生まれるもの。 …

２５歳の真奈美は、近所のカジュアルバーに入り浸り、彼氏が欲しいと親友恵に愚痴っていた。 お店のバイトである２０歳の葵は、にこにこと笑顔で真奈美の愚痴を聞く良き話し相手であったが…

　彼女は、決まった時間に表れて、決まった場所で、決まった方向をカメラに収める。 　それが、彼女の日課のようだ。 　僕は知ってしまった。 　知らなければよかったと思う。 　僕…

　私は俗に言う、『時を駆ける少女』である。 　それゆえに、これまで数えきれないほどの世界を滅ぼしてきた、罪人でもあった。 　この現実世界にはけしてＳＦ小説みたいに過去や未来の世…

　彼は、僕にこんな感じで話を切り出した。 「彼女は僕を好きでいてくれるし、僕も彼女を愛している」 　彼には家庭がある。 　その事実を、彼女には告げているという。裏切りが成立し…

電車が通過している時、踏切の向こうってどうなっているのか分からないですよね。 そんな感じのお話です。

「ぶぁんぱいあぶんめいかいかおぼえがき」と読みます。 　落語調で描く、超短編ヴァンパイア・コメディ小説☆ 　カテゴリ的には日本におけるヴァンパイア（吸血鬼）とされる「飛首頭（…

　あるところに、先祖代々が魔王という家に生まれた優しい魔神がおりました。魔王は気が載らないものの、世界が自分に与えた役目割り切って魔王を演じていたのですが、幸いにも長い期間召喚さ…

　私は小中高大とあまりマンガに縁がなかったのですが、周りの人がしゃべるのを聞いて、読んでみたいと思っていましたし、たまに読める機会があるとどきどきしました。 　今は「book☆w…

学生逹の間で、一つの都市伝説が流行っている。 とあるサイトから送らてくる一通のメール。 そのメールを見たものは、『解放』されるらしい…。

　東京の郊外にあるユウガオ団地。棟数100を誇るマンモス団地であるが、既に廃墟同然と化している。幽霊、殺人鬼、呪い――奇々怪々な噂が絶えない団地と街、そして少年少女を巡るホラーオ…

とある近未来。 空間に穴が開き、透明な物質が流れ込んでくる。 それは一瞬で街を飲み込む規模となった。 住民は避難。 政府関係者であるその男は、処理の陣頭指揮を任せられ、順調に…

不思議な病気にかかって余命宣告をされた高校生の坪田洋一は、入院生活の中で一人の少女と出会う。 洋一は少女の名前を知らなかったが、その少女が自身と同じ病気にかかっていることは本人か…

帰り道、僕は「悲しい」雨があることを知った。

誰も彼女を知らない。 誰もが彼女の音楽を知っている。 ... 数々の名曲を世に生み出した天才作曲家・紡木レイ。 彼女にはある秘密があった。 それは、『24時間で彼女を忘れてし…