星月夜のアリア

都石ヱル

プロローグ

 この世で最も美しい言葉を僕は知っているような気がする。その響きは儚くて、可憐で、それでいてどこか懐かしい。

 もしも、あと数秒の間に僕が孤独な病床に息の根を止めても、あなたの幸せを願います。


 僕は、幸せです。

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