「日本歴史」を含む小説

　鎌倉時代末、正和2年(1313)9月。京都東郊の加茂河原で観月を楽しんだ京極為兼と従者達は、帰途を黒雲に変化する怪物に襲撃される。絶対絶命の危機を救ったのは、“人狗”紀政綱（き…

放課後の図書室。興味本位で始めた部活も飽きてきて、サボり目的で足を運んだのが全ての始まりだった。 「どうして彼らは最期まで戦ったんだろう」 大粒の涙を零す女史はそう言って、水…

大陸より遠く東の海、断崖によって外界から切り離された孤島を、謎の男ホサクが訪れる。島の中には国があった。ホサクは島の王と面会した後、小姓の案内を受けて島を歩く。城の下の池を訪れた…

【大法螺葦原国史】 誉津別尊は、人の言葉を話せるようになる為に訪れた出雲国の稲佐の浜で、運命の女性・肥長比売と出会い、愛し合った。だがそれは、日本武尊が、永劫に苦悶する宿業を課せ…

昔、日本は戦争をしていました。 何の罪も無い、途方もない数の人々が死んで逝き、幾多の人々の心が、深い悲しみに席巻されていた時代がありました。 もし、あなたが戦時下の時代に生まれ…

時に2021年、すなわち『礼』和3年9月。東京オリンピック・パラリンピック閉会式 突然の凶弾によって、平和の祭典は最悪の終わりを迎えた 繰り返し世界を襲う新型コロナウィルスの第…

戦国時代。前原弥五郎と名乗る少年は、伊豆大島でくすぶっていたが、やがて島を出て、広い世界に飛び出し、剣豪として成長していく。

月代夏(つきがわり なつ)は、“普通”だった。 その日も、変わらない日常を過ごしていたはずだったのに──そんな“普通”を呆気なく壊したのは、天から降りてきた異な者だった。 自…

【角川武蔵野文学賞応募作品】 現在の東京・神奈川・埼玉に位置した武蔵野国。その一部を占めていた高麗郡は、亡国の王が治める国だった。高句麗の王族・高麗若光はかの地に移り住みいかにし…

『日本書紀』は皇極天皇の二年十一月のこととして、蘇我入鹿が山背大兄を死に追いやった事件を載せる。それは入鹿が古人大兄を天皇にしようとしたからだという。 しかし山背と古人はともに…

#歴創版日本史ワンドロワンライ （ @nihonshiwan ） こちらのワンライに参加した作品をまとめています。 ※作中には、作者の想像で作り上げた場面も含まれます。

五瀬稲穂《いつせいなほ》：十一歳、小学六年生。日本神話の最高神、天照大神《あまてらすおおみかみ》の子孫（？）。 御饌都神龍《みけつかみりゅう》：十一歳、小学六年生。天照大神の弟で…

文永６年、ある農村には美人姉妹がいた。 これによって様々な村の運命を変えた。

皆様、幕末はお好きですか？ この作品は、作者が幕末を勉強する過程で膨らんでいった妄想を具現化したものです。 何故か、幕末諸藩が女の子になります。 そして何故か、舞台が学園になりま…

　源義経が、壇ノ浦の戦いで、平家側の水手・梶取（水夫、船頭のこと）を射殺したという、昭和に生まれた風説がある。 　史料としての根拠がゼロの話なので虚構なのだけど、あまりに有名な…

有史以来、世界各地で発生する＜不誠実な隣人＞による異常現象。 かつては悪魔の所業とされてきた異常現象は今や解明され始めている。異能をもち、＜不誠実な隣人＞に立ち向かい、管理と補完…

医大生、鴻悠真は将来人助けをする仕事に就きたいと夢見ていた。そして夢の実現のために忙しい大学生活の日々を送りつつ、勉強に勤しんでいる。 しかしある日、病院内で奇妙な事件が発生す…

歴史を学ぶ者の端くれが考える歴史を学ぶ意義。 高校時代は理系の人間から「歴史なんか学んでも役に立たない」と言われたものですが、人類に利益のない学問ならとっくに廃れているはず。では…

大災害後の日本。歴史を変えて、よりマシな「今」を生み出そうとした政治家が居たのだが……