新型コロナウィルスがパンデミックしたら欧米と中国の戦争が始まった件

これは下手すると今の状況であり得る作品である。
とてもテンポよくサクサクと読み進めることができた。

コロナウイルスが中国の生物テロ兵器だった。
という「ＩＦ」を基にアメリカ対中国という国家対立をメインに描いた仮想戦記。

作中に登場する首脳陣達や現代兵器による戦闘描写も克明かつ鮮明に描かれ、作者の取材能力の高さをうかがわせており「実際にありそう」というリアリティのある描写も良い。

まさに「今」しか書けない、今だからこそ読む価値のあるお話。オススメです。

　いわゆる仮想戦記とよばれるジャンルの物語であるが話は今（令和2年7月）より約一年先にあり得るかもしれないシチュエーションを「礼和」の物語として創作されている。

　現実は小説より奇なりという言葉もあるがこの物語は現在の世界情勢をふまえ、また世界の各国の首脳の人柄、そのお国柄を大盛りに盛ったうえで「ありそう」と思える様な仕様に仕上がっている。
作者は各国を取材旅行し、現地を楽しんでおられたようでその際の現地の人、文化、熱気も取り入れられているようだ。

　話のテンポが良く、公開時は毎日2話更新と読者としてはこれ以上ない配信環境で大変ありがたかった。
現実の方がヤバい状況になりそうな時もあった…続きを読む

時間軸に対し、様々な人の視点で事象が書かれています。谷甲州さんの「覇者の戦塵」を思わせる構成です。
1話も長くなくテンポ良く読めます。
また、戦争と言うより世界の大きな動きが書かれていて、ミリタリー好きじゃなくても楽しめると思います。
作者が訪れた事があろうアジアの様々な場所の描写は、行った人ではないとわからないのでは？と言うくらい書かれているところもとても良かったです。
スリガオには是非行ってみたい。

軍事好きですが、現代戦ものには興味が持てません。
　我々が知っている通りの自衛隊やアメリカ軍は、生々しい隣人でありすぎて、彼らの殺し合いを娯楽として楽しむのは悪趣味と感じます。
　現代戦となると実在の国を悪役にすることになり、人種差別的にもなりかねません。ネットにはそういうのが溢れていますよね。
　だから第二次大戦や、まったく架空世界の戦争物が好きです。
　そんな私でも、この作品には惹きつけられました。

　「こんな面白いの書きやがって！　チクショウ！　チクショウ！　読みたくないのに！！」って毎日読んでます。
　特定の国が悪く描かれていますが、ヘイトスピーチにならないギリギリのところで…続きを読む

「今」、この時を解釈し、戦記として表現する…という、海外ではよくある作品だが、日本で「２０２０年」を描いている作品は多分無く、キャッチーかつ今だからこそ面白い作品になることと思う。
　言い換えなのか、誤字脱字なのかもう少しわかりやすければ、とは思いますがスピード感が大事が作品なので、とにかく続きを描いていかれるのを楽しみにします。

時間の経過ごとに視点が変わるオムニバス的な形式です。特定の主人公があるのではなく、各国の国家主導者や歴史の当事者を眺める感じ。

主に韓国に対する愛というか理解がすごくて、「あり得る…」「やりそう」「あの国だとそうなるかもしれない」的なリアリティが感じられます。