源義経が水夫・船頭を射たという卑怯戦法は虚構ですが、もし射たらどうなっただろうかの考察
@ekunari
第1話 はじめに(義経の水夫射殺作戦とは)
源義経が、壇ノ浦の戦いで、平家側の水手・梶取(水夫、船頭のこと)を射殺したという、昭和に生まれた風説がある。
史料としての根拠がゼロの話なので虚構なのだけど、あまりに有名なうえ、研究者や作家の本でもあったことのように言い切っていることがあるので、史実だと信じられることも多い。
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大まかにまとめるとこうである。
源義経率いる源氏軍は、壇ノ浦の海上で平家と相まみえる。
平家の方が舟戦が達者なので、源氏軍は劣勢になった。
このままでは負けてしまうと思った義経は、起死回生の策として、非戦闘員である水夫を狙うよう部下に命じた。
これによって平家の舟は漕ぎ手を失って海上にさまよい、源氏からの猛攻を受けて敗北してしまった。
という架空のお話である。
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一応、軍記物で近い話として、「劣勢になって源氏の猛攻を受けた平家の船上で、逃げ遅れた非戦闘員が巻き添えになった」というエピソードはある。
ただあくまで創作であるし、そもそもこの時点で戦の勝敗は決まってしまっているので、義経の作戦で水夫を射殺したという話とは根本的に異なる。
さて、今回は「じゃあ義経が水夫を狙ったとして、それで源氏は勝てるのか?」という考察である。
浅学かつ非才の私が書くので、時代考証的に問題もあると思うが、誤りがあればご指摘いただいて構いません、はい(急に敬語)。
結論から言えば、あまりこの軍略、実践したとしても意味がないと思う。
というか無理だと思う。
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