「きらきら」を含む小説

夏の山。晴れた空。青々とした水田。きらきらと光る小川のせせらぎ。夕立に降られ雨宿りをした古いバス停。いちめんのひまわり畑。白いワンピースの少女。いつか約束をしたあの場所。夏。

空が荒れ模様なある日、ダウナーな女子大生が洗濯物を取り込むためにベランダに出ると、突然現れた『きらきらふわふわ』な姿の少女に話しかけられた。そして少女は、女子大生を驚かせに来たの…

昔むかし、或る海辺に小説家 佳久子と読者 世務男が住んでいました。 KAC20216「私と読者と仲間たち」参加用書き下ろし。宜しくお願いします。

　天国への手紙を書こう、そう私が思いついたのは、それが、あまりにも悲しみに沈みすぎてもう立ち上がりたくないと、未来への光までも失いかけていた自分を立ち上がらせる、唯一の方法だった…

宇宙を駆け抜ける、一頭の天馬のおはなし。

魔法使い見習いMは魔法使いになるのを夢見ているのだけど、なん度も留年するほどの落ちこぼれ。上級に上がるのも、先生たちのお情けによってギリギリだったなんとも情けない人生だけど、それ…

　約束された生活、約束された未来、約束された結婚……。 　明治から続く大企業の令嬢、月崎笙子は、それゆえの虚しさを感じる日々を送っていた。 　そんなある日、笙子は美しい少女と出会…

いきものがかりの「きらきらにひかる」から着想を得て書きました。 元看護師の内海莉緒は仕事探しのために訪れたハローワークで、事故で亡くなっていたはずの同名の少年に出会う。大切なも…

薄暗い百合です。 美しいものは汚さずに距離を取っておきたいという少女の話。

　少年は美しい星を掴もうとした。

幼なじみの晃と太一、そして陽子の三人は故郷の駅で毎年、三人だけの同窓会を開いていたのだが、今年の夏の終わりにその駅の廃止が決まっていた。遅刻の常習犯、陽子が現れるのを待ちながら、…

18世紀。 それは混沌の時代。 それは王族や貴族や軍人や海賊といった、力ある者の時代。 権力・財力・そして暴力…… そんな混沌渦巻く欧州に、二つの力が産み落とされた。 これは、…

恵子さんは、52才の主婦。 あんなにきらきらしていた(ように見えていた?) 私の毎日が こんなにくすんでしまったのは、どうしてなのだろう。

加奈の高校の水泳の授業には決まりがある。休んだ日の分、別の日に必ず補習を受けること。 たったそれだけの決まりが加奈たち女子にとっては耐え難い苦痛なのだ。 しかしある日、女子のリー…

自分が嫌いで、何かに憧れる少女、戸ノ内こがれ。 俯いてばかりいる彼女を取り巻く、何気ない日常。 きらきらとしたそれは、どこか自分のモノではなくてーー。 これは、俯かなくなるまで…

春夏秋冬を詩でつづります。

高校3年生の夏。 やってくる、最後の夏。 「スポーツしてる人は、キラキラしてるなあ。」 なんて思ってしまう美術部の奈々は、 最後の夏を前に何か引け目のようなものを感じてしま…

「お地蔵さん」をモチーフにした、小さな子と母親の物語。 少しばかりの、ほわっとした時間をどうぞ。