どうした、52才
清涼
第1話 誰か助けて
時々私は、自分が宇宙人なのではないかと思うことがある。
なぜなら、ここにいることが、とてつもなくさびしくなることがあるから。
見なれた家も、走りなれた道も、本来の私がいるべきものではない気がしてしまう。
もしかして、認知症になってきたのだろうか。
そんなはずはない。
きっと私は、地球という星で、この姿で、この自分を生きることに、
もう耐えられない状態になってしまったのだと思う。
私はただ、この道をまっすぐに来ただけだ。
生まれた時から、周囲の言うことを聞いて、
やらなくてはならないことを、ちゃんとやってきただけだ。
それなのに、どうして、どこにもたどりつけないのか。
こんな苦しい星なんて、きっと私の星じゃないからだ。
ねぇ、お願い、誰か、助けて。
私は今夜も、星にテレパシーを送り続ける。
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