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概要
天国へのラブレター
天国への手紙を書こう、そう私が思いついたのは、それが、あまりにも悲しみに沈みすぎてもう立ち上がりたくないと、未来への光までも失いかけていた自分を立ち上がらせる、唯一の方法だったからだ──
それはまさしく私にとっては、雲間からさすひとすじの光。天使が救いの手を差し伸べてくれたかのようなひとつの啓示でもあり、ひらめきでもあり、細い細い蜘蛛《くも》の糸のように透明できらきらして、少しでも強く手元に引き寄せようとしたら、今にもぷつん、と切れてしまいそうな、はかない命綱だった──
最愛の人を喪った美月(みづき)と兄を喪った祐(たすく)。二人は地方の風物詩である燈籠(とうろう)流しに参加することにした。【象徴としての死】から魂の再生へと喪(も)の時間を旅する物語。
それはまさしく私にとっては、雲間からさすひとすじの光。天使が救いの手を差し伸べてくれたかのようなひとつの啓示でもあり、ひらめきでもあり、細い細い蜘蛛《くも》の糸のように透明できらきらして、少しでも強く手元に引き寄せようとしたら、今にもぷつん、と切れてしまいそうな、はかない命綱だった──
最愛の人を喪った美月(みづき)と兄を喪った祐(たすく)。二人は地方の風物詩である燈籠(とうろう)流しに参加することにした。【象徴としての死】から魂の再生へと喪(も)の時間を旅する物語。
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