「穏やかな」を含む小説

KAC2021参加作品です。お題「21回目」 事件なんて起こらないありふれた日常を描くお話。心休まりたいときにどうぞ。

かつて世界を救った勇者ブレイブ。凱旋する彼を快く迎え入れていた人々だったが、次第にその力を疎まれ、邪魔者扱いされるようになる。煩わしい人付き合いや陰湿なイジメに辟易した彼は、とあ…

2/12に連載が完結した『タイニー・ベル令嬢と慰めの報酬』の掌編集です。 オーキッド侯爵家の令嬢イザベルとヘンリー第四王子殿下。 このほど婚約を結んだばかりの幼い二人が奏でる穏や…

　14歳で母親の交際相手にレイプされた美弥は、それを機に感情を遮断するように生きてきた。 　高校を卒業して実家から逃げるように上京したが、働いて寝るだけの暮らしに疲れ果て、自ら…

生まれつき身体が弱く、日々を何とか過ごしていた「私」。 ある日見知らぬ衝動に動かされ、勢いのまま梅を見に行くのだが……。

〝面白いもの〟を探すのが好きな大学生の私は、深夜の散歩中に廃墟の運動場で縫い物をしている変な男性を見つける。 そんな彼と私の数分とも満たない穏やかな一幕です。

穏やかな昼下がり、公園で出会った青年と少女。この町に越してきたばかりの青年は、少女に町の事を尋ねる。 青年は町の黒歴史や、少女の悲しい事情を知る事になる。 二人の会話だけで繰り広…

ピアノ馬鹿のお嬢様の家庭教師は大変だ。すぐにピアノを弾きに行きたがるし、気難しいし――どうしようもなく、可愛らしいから。 身分差に引き裂かれる二人の、最後の穏やかな一日。

二〇二〇年四月。 緊急事態宣言に伴って職場が休業になった二人の、おうち時間のお話。

大海原に浮かぶ一隻の船。そこには二人の男がいた。 暑い毎日の中で、時間も忘れ自由に生きていた。 そんな中で起こったある事件とは——。

　国家占い師である胡晶鈴は、この中華・曹王朝の王となる曹隆明と結ばれる。子を宿した晶鈴は占術の能力を失い都を去ることになった。 　国境付近の町で異民族の若い陶工夫婦と知り合う。同…

「コーヒー飲むか？」そんな父の問いかけに答える私。良くも悪くもない仲である二人の間に流れる時間。家にいることで浮き彫りになった、穏やかで、何でもない日常の話。

家の中。私は今日も、彼等の隣でいつもの様に過ごしている。 (KAC2021 1回目お題：おうち時間)

人智を超えた森の奥深くに、城を構える、妖艶な魔女が一人。彼女には、少年インプの愛弟子がいた。大変仲良しな二人の、穏やかで幸せな日常……は、ある日突然、奪われてしまう。「マジョオオ…

　ある土曜日の朝。私はパソコンを前に頬杖をついていた。活き活きしたキャラが浮かんだので、そのキャラを主人公にした物語を書こうとした。だが思いついた場面を箇条書きで数行書いたら、そ…

「ーーくたばれ人間……！」 傷だらけの男がとある王国で処刑の時を待っている。そんな彼は俗にこう呼ばれている ーー魔王と 300年間人間に迫害を受け続けてきた魔人族。彼らは裕…

　国民は過去のとある過ちから嗅覚を奪われ、その代わり香りによってほとんどすべての病を治せる世界。 この世界で唯一嗅覚と特殊な力とともに国民の治療を担う役割を与えられた一部の人間た…

　人里離れた場所に住む凄腕狩人のバレント・レンクラー。彼はあまり人を信用せず、同じ様に居場所のない白狼ループと共に穏やかな暮らしをしていた。 　そんな彼の前に一人の少女が現れた。…