「妖」を含む小説

私は気弱な妖だった。草木に隠れるようにして生きていた。 そんな私を愛してくれた人がいた。 ずっと、愛して。ずっと、一緒にいよう。 そう誓い合っても、彼は人だから。 私よりも先…

【初出：2019年、「オーバー30歳主人公コンテスト」応募作品】 【2020年1月（旧アカウント退会直前）時点での星：★233】 人妖共同参画社会推進特別区――通称「あやかし特…

僕「御村柊夜」は、物心ついた頃から人ならざるモノ、恐らく「妖」と呼ばれる彼らが視えた。久しぶりに帰省した町で彼に起こった事とは……！ 心暖かく、とても切ない、記憶を辿る物語。

人の世界と不思議な世界の狭間（はざま）で生きる女、香夜（かや）は様々な壊れた『物』を直す力を持っていた。人のみならず、神や妖（あやかし）が大切にしている物を守る為に、香夜はそ…

感染率100%、感染した人間の66.6%が死に、33.3%が死妖として生き返る死妖病が感染爆発を起こしてから半世紀以上。 戦役の避難民として人類最後の安全圏〈終局都市〉にやってき…

美人画は上手いが冴えない絵師の八広が絵仕事で出会った、天女のような遊女、天真爛漫な遊君で役者…。どちらもその本性は「翠(あお)」という名の一羽の鴉。人の世に潜む「呪」に縛られたも…

仮に物凄い困難を乗り越えて、絆を深めた2人がいたとしよう。日常に戻った2人は、遅い夏祭りに参加する。2人は祭りを楽しみ、やがて無人の神社で休むことに。花火を見ながら今日を平和に迎…

平凡な女子高生、楠木葉名は実は伝説の千年妖狐葛葉姫の転生体だった！ 葉名の平穏を守護するために派遣された古河遊聖だったが……葉名の持つ潜在的妖力を求める妖魔は常に狙っているのだ！…

時は平安末期にはじまる御噺——。 潮の流れの疾き、竜神様の棲まう海峡。 そこには、一頭の白い仲間はずれの子クジラがおりました。 通りかかった同じ白さを持つ、人ではないもの。 …

泉の国に生まれ、何不自由なく暮らしてきた少年はすべてを決められた将来と愛情を交わせない家族に辟易し日々新たな人生を見つけたいと望んでいた。 そんな折、火事から逃げる途中で攫…

一族の大名家に生まれた天真爛漫な少女･天波《てんは》は十六歳という若さながら城の重臣に任命されていた。しかし掟やしがらみに不満を持ち出仕をさぼる始末で叱られる日々を送っていた…

妖の少女は退屈だった。 小さな祠の石段に腰掛けて、そこから見える小さな空き地を眺めていた。 そんな少女が人間の男の子と出会い、その人間の神様になるお話。

武芸百般の超人刑事高見澤と古き者達の眼を持つ霊感少女楓が、正義と虐げられた善なる者達を守って悪と妖魔を相手に戦います。物語の舞台は人間界に軸足を置きつつも、妖界、魔界、亜空間霊界…

生まれつき病弱な私は部屋で過ごしてばかりだった。 子供の頃、ある年の夏。私の部屋に白い子狐が通ってくるようになった。 © 2021 Tsuchimikado Hibiku

九尾の狐とカラクリ人形のガチバトルです。

高校2年生の不良男子、虎藤燈。 彼はある日、クラスメイトや教師たちと共に、通っている学校ごと異世界に呼び寄せられてしまう。 召喚先である『大和国』にて、仲間たちが妖と呼ばれる化…

数分で読めてしまう短話です。 不思議で少しほっこりとするお話を目指しました。

最愛の妻を病で失った男は、彼女を蘇らせるために妖とある契約を交わした。妻との幸せな日々を守るため、男は刀を手に、血に濡れた夜を奔走する。 妻への愛と人としての道義に迷い悩む男と、…

バイト先のカフェのガス爆発で死んだ武田玄信は、閻魔大王から事故の被疑者にされてしまい、地獄行きを命じられる。失望する玄信だったが、地獄には様々な大型ではあるが、フライパンなどの調…

　深い闇が広がる林の奥には、"ハコ"を持った者しか辿り着けない、古びた小屋がある。 　そこには、紳士的な男性、筺鍵明人《きょうがいあきと》が依頼人として来る人を待ち続けていた。 …