心をつないで愛(信仰)をもらう

桐一葉

第1話




『私が欲しい、お前をおくれ』



 歌うようにつむがれたその言葉が。優しく降り注ぐ雨のしずくのように、『物』の心に染みこんでいく。



『 紡がれるは想いの心、 結ばれるは昔のえにし



 壊れてしまった、見向きもされなくなった、いらないと言われた『物』たち。温かなかいなに抱いてしまえば、それは再び生き返る。


 使える物に、注目を浴びる物に、欲しいと思われる物に。ふと涙がこぼれるような、思い出や懐かしさと共にーーーーその手の中によみがえる。


 もう一度、必要としてくれる者の側へ。






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