「見えず 短編」を含む小説

私の家には不思議な同居人がいる。 物心ついた時にはすでにいて、一緒に暮らしている。昼間は働きに出て、夜には帰ってくる。その不思議な同居人を私たちは変だとは思っていなかった。 …

テレビディレクターの吉井は、元人気子役のリクを紹介される。 ちょうど二十歳になるリクは、中性的な美貌の持ち主で、少年にしか見えない。 ともすれば少年ではなく、少女にも見えるリクと…

一通の相談のメール。 それは「背中にあるはずのない翼が痛い」といった内容だった。 そのメールを読んだことを切っ掛けに、同じ痛みを抱える子どもたちが多いことに私は気づいた。

世界で最初に光が生まれた時に「光あれ」と誰かが言ったらしいのだけど、その人物に一番近いのが俺の恋人であるチョコさんです。真っ暗で何も見えなかったので、明かり代わりに他人の家を燃や…

何も分からず何も見えない不明瞭な少年と、なんでも分かる明快等な少女が友達になり、思いを確かめ合うとしたら？ それはきっとこんな友情話。 お話しシリーズ第三弾。 ※小説家になろう、…

世間には全く知られることなく解散した一組の漫才師。 その解散からささやかに始まり、静かに終わる、彼らとそのファンの物語。 初出： ・ひとりで笑う夜　豊洲センター〈1〉 （「ゆる…

まだ幼く無垢な振舞いの娘と、常に先を見通しているかのような父親の、ある土曜日の朝の一幕。

さよならバット、笑顔でピース オリオン見えたらセブンスター

貴方以外見えなかっただけなのよ。

事故の後、体と心の治療を行っている男。薬を変え、青い錠剤をのむようになってから奇妙な顔を見るようになった。 男は医者を訪れた。 ＊「小説家になろう」に投稿しています（名義：na…

「コーヒー、ブラックでよかったよな？」 「うん」 　僕はコーヒーを注いだマグカップを二つ持って、香里のところへ戻る。 　――から始まる、千字未満の物語。 　自サイトにも載せて…

大きな校舎、初めての友達。初めて学ぶ授業に先生。 社会に出る人間誰もが通過する小学校。 そこではまだ幼い子供達の、幼いなりの必死の物語が紡がれています。 これは、そのほんの一ペー…

彼は、確かに教室で浮いていた。 「なじめないでいる」という意味ではなく、「浮遊している」という意味で。 そんな彼に、僕は惹かれた。

　その少女は魔道師マール・エスクード。 　片田舎で日銭を稼いで生活しているが、実は世界最高峰の魔道機関である、アストリア王立魔道院の院長に、若干十六才で就任した天才。 　しかし、…

ある港町に、子どもにしか見ることのできない、見習い魔女のルチが暮らしていました。 ある日、波止場で海を見つめる少年と出会います。 少年はルチに「願いを叶えて欲しい」と頼みます。 …

ハード・ロック・カフェ東京店。 そこにやってきたのは中堅商社のサラリーマン、大谷優一と霊感があることを隠して生きている沢村瞳。 優一には瞳に言えない秘密があって…… ビッグ・ア…