「#切ない ＃短編」を含む小説

繰り返される日常も、止むことのない雨も、そのすべてが「正しい」世界。 私の中にある「記憶」や「意志」は、本当に私自身のものなのだろうか——？

大学生の歩実-あゆみ-と慶太-けいた-は、帰り道、電車に揺られていた。 ‪降りる駅に刻々と近づく中、二人は取り留めのない話に花を咲かせる。 当たり前にある日常の、けれど幸せなひと…

「ねえ、覚えてる…？」 夜霧舞葉（やぎり まいは）と過ごす最後の夏祭り。 彼女は僕にそう問いかける。 大学三年生の七月。 夏江景太（なつえ けいた）は幼馴染みである舞葉と、今…

短編詰め合わせです。 世界観も時系列もバラバラです。

現代もの短編。 巫女（神社の娘）が、〝現実に〟式神を召喚するひと顛末。 かなり以前に書いた作品ですが、現在書いている新作に、本作の主人公が成長して再登場（かなり性格は尖るけど）…

今日はちょっとした夫婦の記念日。私達は山に星を見に行く。

今日は初デート記念日。毎年この時期になると彼とデートをするのだが、彼は……。

花粉症に苦しめられている人の話です。

ある日突然知らない少女から「人殺し」と呼ばれるようになった私。 全く身に覚えは無いのだが……。 徐々に浮かび上がる真実、そしてたどり着いた先に待つものは——。 きっとあなた…

僕の町からは大きな山が見えて、冬になると真っ白に姿を染める。 風花という言葉も、なにもかも僕が知る前にあいつは当然のように知っていた。

　幼いころより『化け物』と呼ばれることには慣れているつもりであった。老人のように真っ白な髪、青白い肌に血のように赤い目。生まれてからこのかた鬼の子と忌み嫌われ、蔵の中で半生を過ご…

　中学まではぼっちで過ごすことが多かった主人公・岩本春樹は、ラノベ的なぼっち主人公ハーレムを夢見て、高校でもぼっちを貫くと決意する。 　そんな彼の夢が叶ったかのように、入学早々…

貴方を奪い返すためなら、どのような手段も厭わない。利用できるものは全て利用する―― 女であるがゆえに王位継承権を持たないブランシュ王女。父王には顧みられず、継母の王妃には使用人…

交通事故に遭い、下半身不随になってしまった兄。それでも希望を捨てきれずに立ち上がろうとして車椅子ごと倒れるという行動を繰り返していた。そんな兄の姿を見ていることしかできない弟が、…

大学生の伸五は、６月のたまの晴れ間に、久々に家族水入らずで旅行に出かける事になった。 年の離れた兄と姉、そして父親と４人で、一路鬼怒川を目指す。 年を重ねすっかり丸くなった父親を…

もう会えないと思っていたあの人を踏切の向こうに見つけた。二人の間を電車が遮る。切ない恋の物語。

その夏、日照りが続いて畑はひび割れた。村長は幼い姉弟に山神さまへの遣いを頼んだ。遣いなどというが、実際は贄だ。身体の弱い弟を庇い、姉は供物と共に輿に乗る。 山の奥に待っていたのは…

「……どうしてかぐや姫は地球にきたんでしょうか」 　“どんなに優れた殿方も袖にしてしまう美貌の姫君”と、陰で『かぐや姫』と揶揄される夕貴の、切ない恋心を描いた短編。 『TOTA…

愛しいあの子をなくして悲しみに沈んでいる方へ。 ジャンガリアンハムスター視点です。 さいごのとき、何を思っていたのか……？ 最期までふわふわで可愛らしかったあの子が、苦しみか…