ある日突然、人殺しと言われて。

作者 木沢 俊二

43

16人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

【!】ネタバレ含みます。未読の方はご注意ください。


 多少遠回りしながらも正しく生き、妻子に恵まれ、平凡ながらも幸せな家庭を築いてきた男。
 そんな男のもとにある日、彼のことを「人殺し」だという一人の少女があらわれます。
 男は心当たりなどないながらも、どうして自分が人殺しなどと呼ばれるのか、知人も交えて思考を巡らせて――

 というヒキのある設定と展開の先に待ち受けるのは、彼が確かに「人殺し」であったという事実。
 そしてそれは、ある意味ではあらゆる人に起こりうる、決して他人事ではない結末であると言えます。

 人は誰しも、何かを選択しながら生きている。
 そして何かを選択するということは、何かを選択しなかったということ。

 物語を読むだけの第三者だったはずが、気づけば当事者にさせられている。巧みなミステリでした。


 短く綺麗にまとまっていることはもちろん、やわらかで丁寧な筆致にも一気読みを誘われました。
 リーダビリティの高さにも感服です。

★★★ Excellent!!!

ひとつを選ぶ。それは、補集合的にその他を捨てて進むこと。

そう考えさせられる作品です。
優しい物語になってくれて良かった。

途中ハラハラしました、てめぇ琥太郎に手ぇ出しやがったらマジしばく………と吠えたくなる瞬間があって、、、おっと、レビューと感想がごちゃ混ぜでしたね失礼しました。

我々は皆、選んで拾い、選ばず捨てて、進み続ける生き物です。

★★★ Excellent!!!

短編で終わって欲しくない、と率直に思いました。

唐突で興味深い冒頭に、斬新で予想できない「解答」は、他にも多くの物語を想起させてくれます。

ミステリーであり、人間ドラマでもあり、非日常のスパイスがピリリと効いた、そんなお話。

素敵な物語をありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

平凡なサラリーマンである田代健二。
マイホームがあり、優しい妻と可愛い息子に囲まれて幸せに暮らしていた。

そんな彼に突然、少女が言葉をぶつける。

人殺し。

身に覚えのない田代は聞き流すが、その日から眠れぬ夜を過ごすようになり──

***

読み始めたら止まりません。
先が気になって気になって気になって。
そこかしこに配置された布石に気付けるのであれば、もしかしから、この『優しい』結末に気付けるのかもしれないが……

私には無理だった。
でも、私の予想が裏切られて本当に良かった。
そう思える結末でした。

『人殺し』の答えを、是非あなたも確認してください。

そして──

自分も『人殺し』である可能性に……涙してください。