「昔話」を含む小説

質素な小即村（こそくむら）では、あまり食料や薬草が育たない為、 礼子が物心ついた頃には、鬼の棲む村まで食料と薬草を取りに行くのが、村の風習になっていた。 礼子はよく、叔母から昔話…

楽な仕事に就きたいと望む泥鰌、いつでもどっしりと構える鯰が出会った沼は、人間も知らない山の何処かにあった。 ※本作は2話構成です。お暇潰しにご覧くださいませ。

二匹の猫がおりまして いつもいつでも一緒でした あんまり仲が良いもので いつでも二人ではんぶんこ ※小説家になろうに掲載中。

鬼が、桃太郎を育てる話です。

旅の男がふらりと立ち寄ったある村は、老人しかいなかった。男はある翁の家に泊めてもらった時、どうして若者がいないのかを尋ねる。すると、翁はこう答えた。 「山に鬼がいるのです。鬼が…

【Empty land】 遊園地がオープンするというニュースに人々は熱狂する。プレオープンに世界中から選ばれた五千人は帰って来なかった。 その遊園地から自分宛の招待状が届く。 …

ひいじいちゃんが子どもだった頃、体験したちょっと不思議な狐の話。自転車を押してくれたのは、どうやら狐だったようです。 自主企画『キツネに関するお話って素敵だと思いませんか』用に…

見た目は子供、中身はじじい、吸血鬼ローズのお目付け役魔導騎士団特化隊隊長として知られるフィル・オ・ウィン。彼は出張先の隣国で「駒鳥」なる人物の名を耳にする。それは彼とは浅からぬ因…

おやつ感覚にどうぞ！

　むかし、むかし。あるところに、リンゴの実から生まれた男の子がいました。彼の名前は檎太郎。 　檎太郎には秘密があります。彼は、この「むかし話の世界」の外から転生してきたのです。 …

傷ついた鶴をたすけたじさまの家に美少女がやってくる。美少女は美しい千羽織を織る。だが、ある日、正体を見られて逃げようとするも、じさまとばさまに監禁され、嫌々ながら機を織り続けるハ…

#江戸風味　#男色大鑑クラスター 現代語訳が文学通信社から発行されます。研究に携わってきた文学者のグループの努力の結果です。ここにお祝いの掌編を捧げます。 http://bung…

桃太郎には、頭に二つのこぶができた弟、こぶ郎がいました。 兄の桃太郎は、鬼の流行らした伝染病に倒れてしまいました。 こぶ郎は鬼を倒すことを決意し、立ち上がります。 しかしこぶ郎と…

落語調で、井原西鶴作「好色一代男」の主人公で絶倫男、世之介の噂話をします。芥川龍之介も世之介に関して「世之介の話」を書いており、偶然ですが対比した関係になりました。どちらが面白い…

タニシ長者のタニシは人間になれてなどいなかった。偶然出会った座敷童子の少女の頭に乗って、彼は自分の家へと帰ることに。しかしそんな彼らの行く手を阻むように、昔話の闇が襲い掛かる。か…

商店街のとり屋の店主は、何やら言いたいことがあるそうです。 毎度懲りずに滑り込み。夢月七海様主催企画「同題異話・九月号　　さいわいなことり」参加作品です。 落語のような日本昔話…

浦島太郎の故郷が、第二の鬼が島になってしまった！ 泣いて引き止める乙姫を龍宮城に残し、浦島太郎は鬼に立ち向かう！！

夏のはじまりのさわやかな青空の下。咲き誇る庭先のつるバラの黄色い垣根の前。 隣の家に住んでいた僕の初恋の女の子は、昔話に出てくる白馬の王子なんか見向きもせずに、目の前に現れた僕の…

昔話『舌きり雀』で舌を切られる雀役で、日本の「むかし、むかし、あるところに」送り込まれた小梅。優しいお爺さんを「雀のお宿」でもてなすために用意した肝心のご馳走を、後輩の浩太が、新…