「短編 異性」を含む小説

他者の気持ちが目に見えれば、苦労することもなかっただろう。

人間ではないのならば、何故人間のような姿なのだろうか。

私や彼女が救われるのならば、行動することに迷いは無い。

彼女が何度蘇ったとしても、私の行為に変化は無い。

諦めることがない彼女のことを、私は尊敬していた。

どちらの顔の持ち主であろうとも、私は彼女に好意を抱いていた。

私が生きていたとしても、誰の得になるというのだろうか。

愛していたゆえに、盲目的になっていたのかもしれない。

善良たる彼女を傷つけるような人間を、私は許すことができない。

家族から見放されたのは、私が愚かだったからだ。

私と彼女ほど、幸福な関係を持つ人間は存在しないだろう。

彼女を守るためならば、私はどのような相手にも頭を下げる。

絶対的な強者には、何をしても無駄である。

苦痛に慣れてしまった彼女は、戻ることはできない。

彼女に関わっていれば、残酷な未来が訪れることはなかったのだろうか。

互いを理解しているからこそ、疑いが生ずる。

彼女の自由な姿は、私の気分を良いものとさせる。

悪事を働いた瞬間、その人間は終わる。

環境を変えれば人間は変わるのだと、私は信じていた。

彼女が嫉妬することがなければ、私の心が移ることもなかっただろう。