「現代短編」を含む小説

結婚2年目。彼女の嘘に気付かないふりを続けてきた「僕」は、その我慢こそが愛だと信じていた。 けれど、父の死を境に積み重なっていた感情の綻びが一気にほどけてゆく。 “愛している”だ…

我妻帆月《あがづまほづき》は、この四月に中学に入学したばかりの十三歳の少女。 彼女はかねてからある問題に悩まされていた。 それは――算数が異様に出来ないことだ。 他の教科の成績は…

小椋探偵事務所は今日も閑古鳥が鳴いている。 探偵仁良が役に立たないからだ。同居している小説家の備吾、雑居ビルの一階の生花店の鈴華と呑気に過ごす日々。 そんな折、探偵が殺され…

突然施行が始まった。 消費税TS％。 それは消費税を支払うか、TSするか選ぶというものだった。 ニュースを一緒に見ていた腐れ縁の幼馴染。 彼に、税抜きのコンドーム代を渡されて…

　遍（あまね）く万物を照らすのが、私の大切なお役目。それでも、必ずどこかに影は落ちる。私はそれを、単なる努力不足のせいだとばかり思っていた。年の瀬が迫ったある日、あの御方に「見付…

刑事ドラマの緊張感 × しょうもないトリック。 ハードボイルド刑事・里中芋三郎が “事件” を次々と解決する！ 密室殺人、時間差トリック・ダイイングメッセージ…… 一見すると本…

人生論です。人生には確率に賭けて勝負するしかない時がある！というお話です。気が付いたら小説じゃないなこれ、という感じになっていたのでジャンルはエッセイ・ノンフィクションとしており…

「桜の樹の下には死体が埋まっている」 主人公はその言葉の真偽を確かめに、真夜中の公園へ行く。

子育て中の語り手『私』は子供が幼稚園に行っている時間を利用して、久しぶりに歳の離れた姉とカフェで会うことになった。姉には高校生の娘（語り手の姪）がいるが、姪の同級生の少女がネット…

裏庭に、転がっていた皮に短い詩が刻まれた小さなかぼちゃ――“パンプキンレター”。どうやらこれは隣家からやってきたらしい。 人との関わりに疲れた主人公と植物と関わる寡黙な隣人。――…

「だって、五人もいるんでしょ。この辺にいてもおかしくないよ」 『私』はどこにでもいる普通の女子高生で、『小前田ちゃん』は私の少し変わった友人だ。 私は小前田ちゃんに引きずられ…

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」とは言うけれど…… 突然、謎の部屋に連れてこられた主人公はそこで、「深淵」を監視することを命じられる。 この社会では「深淵」…

うつになった彼を、私は懸命に支えていた。 けれど政府から届いた「支援」が、すべてを変えてしまった。 私より上手に世話をし、私より上手に愛し、私にできないことまでできる機械。 彼は…

デパートに年末のお歳暮を買いに来た。 ふと、偶然『赤いきつね』と『緑のたぬき』を見つける。 思い起こす。 苦学生だったころ『ヤマヤ蕎麦』がくれたうどん帖のことを。 あのときに…

誰もいないはずの隣室から、聞こえてくる音、その謎が解けた時、長年の恐怖は予想外の真実へ変わる。 改稿しました。旧バージョンは【一話完結】不可思議な短編集に収録してありますので、…

知人がとある宅配会社にて働いており、この時期泣いておりましたので、伺った様子をドラマ風に仕立ててみました、

歴史あるネクロポリスで有名な街・ゴグスラーには「月桂樹の家」と呼ばれる一族が住んでいる。 彼らは広大なネクロポリスを管理する墓守であり、寄る辺なき人々の守り手であり、そして黒いベ…

少し不思議なショートストーリーです。 （話の前後の繋がりはございません。好きな所からご覧ください。）

女子高生とおじさんが、何処か遠くへ行く話。

皆さんこんにちは。初めての方ははじめまして。 大人気アイドル兼女優やってます小梨才子(こなし　さいこ)です。 今日は皆さんに相談したい悩みがひとつあります。 私の家には同棲して…