「今この瞬間」を含む小説

王族の血を引く一人娘のアリス・スペンサーは、その国では珍しいグリーンとグレーの瞳を持つ特殊な王女であった。国王イザベルは、アリスの存在を世間に知らせず安全な森奥でアリスを隠してい…

まぎれもなく、今この瞬間にも人が死に生まれている。という事実とともに

何年も前に５篇だけ書いて途絶えていた回想録のような文章。 令和２年が明けて１１日目に、ひょんなことから発掘されました。 江國香織さんが夫のことを書いているのを見て、 いつか自分…

人々は平穏な日々を謳歌してた。だが、ある時絶望が扉から出できて、人々を絶望に叩き落とした。人類は瞬く間にその数を減らし、土地を追われる。数少ないが生き残った━━━━一部の人間が持…

今この瞬間とこの場所から過去も未来も派生する。意識の中で時空間を自由に往き来する事はできるのであろう。 理解し難い感覚的な作品ですが、どこか府に落ちるところがあれば幸いです。

仮想世界を生み出す技術は、今この瞬間も目まぐるしい発展を遂げている。 日本ではついに、「バーチャル」と「球技」が融合したスポーツが【vスポーツ】として誕生し、高校生の部活動として…

頭が良く、気配りもでき、いつも笑顔をたやさず、誰からも好かれていた“寺島 冥(てらじま めい)”がある日突然周りの人間から無視されるようになる。 完璧な彼を皆が嫌になったのか家族…

朝目が覚めると、俺は戦場にいた。 嘘なんかじゃない、ホントの事さ。

僕の名前はディビス。 僕は「僕が人間ではなくなってしまった」あの日から、「僕がいつでもいなくなってしまってもいいよう」に毎日自分の事を片付けている。 でも、なぜかいつも「や…

　「加藤さんって魔法使いなんですか？」 　なんの前振りも無く唐突に投げかけられた”その言葉”は俺のピュアな心を大きく深く容赦なくエグってくれた。 　真実を突きつけられると人はひ…

　綺麗事はうんざりだ。毎日毎日飽きもせず、薄暗く安定した将来だけ求めて中途半端に幸福な日々を延々と繰り返している。 　死んで楽になりたい。 　苦しまずに死にたい。 　カッコよく…

穏やかな気候の海に突き出した土地に、二万人ほどが色とりどりに暮らす。 それが櫻河艦艇群。 かつては艦艇が寄り集まっただけの集団だったものが、連結と延床増築を繰り返し、今の形に落ち…

日露戦争。現代を生きる我々は、そういう出来事があったということは知りながらも、それについての詳しいことを知ることは少ない。 これ以前の日清戦争、この十年の後にあった世界大戦、そし…

「――死んで、そこの屑」 　ある日、エルスという少年は、ユイという名の少女の面倒をみるよう師から脅される。 　しかし、相手は初対面から彼に罵詈雑言を吐いてくれた少女。そのことを…

卒業式の話。 SSです。 当たり前に隣にいる人の一瞬は、今この瞬間も消滅し続けている。

今この瞬間、俺と奴の運命が決まる。無慈悲な女王によって仕組まれた戦いにより、俺と奴は殺しあわなければならないのだ。今までの実力から判断すれば俺の方が強いはず。だが、奴のこの力はな…

れど、たぶん今までの彼との会話であったり生活であったりから、そういうことなのだろうなと言うのはよくわかった。つまるところ彼が言いたいのは、あまたある小説の中から気になるタイトルを…

晩冬。黄昏時。 あなたがわたしの名前をそっと宙へなぞる。 「かおり、」 上気した頬は今この瞬間、わたしだけのものだ。 「証を刻んでも、いいですか」 いいよ、と掠れた声でわたしが頷…

幸せの兆しはいつだったんだろう。 　生きている間は通り過ぎるような日常を過ごしているのに、終わった途端にあの時は幸せだったなと後悔の念に駆られてしまう。 　いや、実際に僕は幸せだ…

前世ではおっさん勇者、現世では幼女である子供の話。 ※「青い」「犠牲」「伝説の幼女」で「王道ファンタジー」というお題で書いたもの。勢いしかない。