「香り」を含む小説

　今から千年ほど前、化け物を斃し人間を従え、覇者になろうとしていた鬼がいた。 　だが彼の野望は、一人の娘を助けたことで一変する。 　時は移り、山に封じた悪鬼を監視する鬼のもとに…

僕は今年も彼女の帰りを待つ。 8月13日、そろそろ帰ってくるだろうか。 もうすぐ、玄関の引戸が"からら"と開いて懐かしい彼女が聞こえるだろうか。 「ただいま」 全てが昨年…

男子高校生の霧崎秋人《きりさきあきひと》は連日悪夢に悩まされていた。そんなとき帰路で謎の香りに誘われて狭い路地を進むと古い小屋たどり着き……

タスケテ タスケテ 彼女の声は闇に吸い込まれ、誰にも届かない。 最愛の恋人の死に直面し、彼女は旅にでる。 死人を蘇らせることのできると噂の、魔女の元へ。 背には棺桶を背…

▼カクヨムWeb小説短編賞2019 現代ファンタジー部門中間選考入り 時は現代、所は日本。 どこか懐かしい昭和の香り漂う地方都市の夏嘉市は夕暮町。 普段は平和な田舎町である夕暮町…

かつて、悪さをして捕まった昌平。 彼は誰にも言えない過去があり、雨が降るたびに香る土の匂いが苦手だった。 気のせいだと思い込む昌平は、子供達のいなくなった寝室で、妻の横にかつての…

「西場君。私、変な匂いしないかな？　嗅いでくれない？」 　夏が近づき、汗ばむことが多くなる頃。高校一年生の西場幸（にしばこう）は、同じクラスで、隣の席の関川由里子（せきがわゆり…

二分以内に読み切れます。 本当です。 嘘じゃないです。 桜餅の香りが好きです。 エリー.ファーです。

大地さま自主企画「第７回　読ませて！　横暴編集長！」参加作第２弾。 指定の無茶なタイトルに合わせて作品を書くという企画です。 作者初の「恋愛」ジャンル これで合っているのかは知…

れど、たぶん今までの彼との会話であったり生活であったりから、そういうことなのだろうなと言うのはよくわかった。つまるところ彼が言いたいのは、あまたある小説の中から気になるタイトルを…

冷えたビール。美味しいおつまみ。 汗をかくスイカと、氷が鳴る麦茶。 蝉時雨と木々の騒めき、入道雲。 数々ある日本の夏の風物詩。その一つである夏盆は、線香の香りと夏の終わりの気配…

会えないと感じられないのは、直接触れ合うぬくもり、そして香り。 関西弁乙女脳わんこ系男子・リョウとクーデレ塩対応男子・アヤ。 交際に対する価値観やスタンスがまるで真逆なものの、 …

酔った元不良とその友人は、森の中で偶然祠を壊し、封印されていた怨霊を解放してしまう。彼は友人を見捨てて逃げ出し、自分だけが生き延びた。たどり着いた場所は桃の香りがただよう桃源郷。…

「月と金星は女の星らしい。あの美しさに勝るような女性と僕らは出会うことができるのかな？」 8月10日、17歳の夏、参加したキャンプで同じテントとなった誠太郎、雅伸、飛鳥は最終日…

紅茶の香りの中、一人の少女が泳いでいる、セーラー服。

明らかに薄暗い雰囲気を纏ったクラスメイトに、あなたは話しかけられますか。 常にメンソールの香りを纏う退紅十香と、彼が気になる一成の話。 読み終わった後、境目はどこだったのかとぜ…

薫は中学生。疎遠だった幼なじみとの交流がまた始まった。けれど、彼は人ではなくて･･。これは恋ではなくて、なのに、彼はときどき思わせぶりな態度を見せる。どこまで歩み寄れるのか。どこ…

良い香りがする小さな玉とそれをくれた彼。 短い出会いは何を生んだのでしょう。

俺、西島遥が勤める製菓会社に後輩がやってきた。 初の直属の後輩とあって浮足立っていたら……あいつと同じ顔！？ ちょっと危険な香りの後輩に距離を置こうと考える俺だったが、俺のこと…