「四年」を含む小説

根の国に近い「箱庭」は、夜の世界である。 そこは朝も昼もないが、温かな安寧の闇に満ちている。 野生の椿が生い茂る屋敷に暮らす青年・長夜（ちょうや）は半身を失った日、山で女の赤ん坊…

既に三年か四年前になりますが、香水小説大賞に応募した奴をそのまま載せます。 ありふれた家庭の温かな話、です。

戦争が始まってから四年目の真夏。 米軍戦闘機との空戦から辛くも生還した颯太は、滑走路脇の草むらで体を休めながら、十二年前の夏の忘れ得ぬ記憶に想いをはせる。 あの日も今日みたい…

四年前、東京港区。女がDVを繰り返す婚約者を刺し殺す事件があった。 凄惨な事件であったと言うのに、加害者一家と被害者遺族は良好な関係を維持しているという。 刑事泡渕と、探偵王井は…

相沢桐は四年制大学に通う21歳。 就職活動を終えて暇を持て余す最中に出会った可哀想な男。 彼との出会いが彼女を少しずつ変えていく。 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦ 不…

毒を視、毒を嗅ぎ、毒を解し、毒が効かない身体を持つ姫が主人公の物語。 リシュは十歳のとき、母と共に王宮を追放された。 遠く離れた西の辺境で暮らし始めて八年。 最愛の…

かつての幼なじみで子分だった男の子・陸が、四年ぶりにこの町に帰って来た。 クラスで浮き気味の葉月は、転校初日から光を浴びている陸に、戸惑う。 母親を亡くしたのに、いつも笑顔で明る…

四年ほど前に書いたものをテストを兼ねて上げてみました。 中身はちょっと悲しいボーイミーツガールです。 古いSF好きなら好きかもしれません。

大学で助手を務める早瀬凌介は不慮の出来事で障害者となった。その四年後、凌介は自ら研究したハイテク義足を身に着け、武装組織が支配する国に失ったものを取り戻しに行く。

二一六四年。人類は新たなる選択の岐路にいた。 ゆっくりと死に往く星。地球脱出計画の要となる軌道エレベーターの根元には、さまざまな職業の人間たちが集まっている。 研究員、技術者、教…

大学四年の長谷川は、就職への道筋が見つからず、悶々とする日々を送っていた。周りはみんな就職先を決めている。そんなある日。田舎の友達と飲み過ぎた、翌朝。突然、旅に出たくなった。焦る…

　誰もいない家屋敷へとひとり帰省した久人は、庭にしつらえられた稲荷のたもとで赤子を拾う。 　慕ったことも妬んだことも、安堵も、惑いも。手放せないなにもかもを憶えた、彼ら家族の『近…

『 終わりにしたい 』 脆い決意は、見え透いた嘘と熱に流されてしまう。 『 もう好きじゃない 』 そう思っているのに、 過ごした時間が駆け出そうとする足を止めてしま…

▼あらすじ ある地方の市役所（観光課）に勤める幸一は、新任したばかりの市長の辞令で町興しの企画を考えていた。良い案が浮かばず、気分転換にと偶然視聴したアニメから、実妹（美幸）によ…