「鏡」を含む小説

　帷の降りた夜一色の暗闇で、銀のロザリオがきらりと瞬いた。 　するりするりと雲の影に紛れて街を往く暗い影が大通りのショーウィンドウに映り、ぴたりと男は足を止める。するとショーウ…

所属していた組織は、金儲けに染まっていた……。 キースは生還率90％を誇る、万能の迷宮案内人。 光に照らされた影にはあらゆる情報が詰まっており、それと詠み込めるスキル【影承】（ダ…

世の中に、溢れる言霊と嫉妬は、WEBへと舞台を変えた。 それを祓えることは不可能だ。ログは永遠に遺り続け、消えることも、還ることも敵わない―― 「魑魅魍魎も進化したなら、我々も…

公立桜川中学校演劇部二年の【前田新二】はある日、次の演目で使う衣装を姿鏡の前で着た所。謎の手によって鏡の中へ引きずり込まれてしまう。 　そこは白と黒の兵士が戦う戦場で【新二】は黒…

岩動浩一郎は、日本剣術の行く末を憂う者である。 学芸員として、幾つもの日本の伝統武芸の衰退と、剣術流派の失伝を見つめてきた。 些細なきっかけで出会った、失伝した大流派、鏡新明智流…

新作OCGの発売日！ 名前はディメンションウォーズ！ 購入した俺は早速解放したのだが── 耳鳴りからの謎の声に導かれるようにカードをセットしたが最後、俺の身体はおとぎ話に出てく…

ちょっと曰く付きの商品が集まる『アロイス雑貨店』を訪れたのは、幻視鏡をさがしている少年でした。 ゴルドメア大陸の東の端での、ちょっとずれた少年と、少女の物語。 ■第一章は10…

とある廃村の廃墟検証の映像配信者の映像から始まる恐怖のお話です。

デザイナーの日比野ひよりは多忙な毎日を送っていた。家に帰るとアルコール片手に「鏡男」である各務透を相手に愚痴を言う毎日だった。 二人の奇妙な同居話。短編です。 日比野（ひびの…

　違和感の正体はすぐにわかった。鏡に映るぼくには、顔がなかったのだ。(本文より) 顔を失ったぼくは、自らの影に導かれて、地下へと顔を取り戻す冒険に出る。でもそれは、不思議の国…

――あらすじ―― 忠誠心はないが金には忠実な男、国お抱え冒険者のレグ。安定を得る代わりに冒険者特有の自由はない。つまり、どんな仕事を依頼されようと、粛々とこなすほかないのだ。………

自主企画　同題異話・１０月号「白の境に舞う金烏。」参加　同題異話９月号・黒き鏡の玉兎。に間に合わなかった余白を描きました。黒き鏡の向こう側はきっと希望に満ちている

悪意をモチーフにした小説シリーズ第1弾です。 ＿＿＿ 主人公は静見優、大人しく優しい中学二年生。彼女のクラスではいじめがあり、それを見る度彼女の中に黒い気持ちが溜まっていく。過去…

　ある貴族の少女の元に届いた予告状……、それは【怪人・フィクサー】が届けたものだった。 　怪人フィクサーはなぜか貴族の子供を攫い、しかし翌朝には怪我もなく帰しているという――。…

１ヶ月前に起きたクドラ山での害獣事件。 　この事件の不自然な点に目をつけた駆け出しの女性記者のルーロンは、真相をあばいて記事にしようと決意した。 職場の先輩や幼なじみの兵士な…

ギャル女子高生の鏡峯めぐみは、友人の山村夕子とかれこれ半年以上も音信不通になっている。 山村は、身形こそ鏡峯同様の派手なギャルだが、周囲に対する気遣いを欠かさず、友情に篤い少女だ…

【15000PV突破！　ありがとうございます！】 二〇二一年初夏六月末早朝。 蝉の声で目覚めたカガミ・ユーゴは加齢で衰えた体の痛みに苦しみながら瞼を上げる。待っていたのは虚構の…

メリセーナ大陸西南端にある海にほど近い街アルネス。そこに辻馬車が駆け込んできた。乗っているのは婚礼用衣装を着た青い毛並みが美しい狼人の少女アープ。そしてその兄でお目付け役であるデ…

大学生の青年が図書館を訪れると、鏡の中ではかなげにたたずむ女性の幽霊と出会う。愁いを秘めた彼女の瞳を見た青年は、たちまちのうちに恋に落ちた。彼女に会うため図書館へ毎日通う青年だっ…