カエダマ・アクシデント

　ある貴族の少女の元に届いた予告状……、それは【怪人・フィクサー】が届けたものだった。

　怪人フィクサーはなぜか貴族の子供を攫い、しかし翌朝には怪我もなく帰しているという――。
　安心・安全な人攫い……だが、その『目的』と『動機』が分からないと怖いものだ。

　予告状が届いた少女は、自身と鏡映しのようにそっくりな少女を見つけ、彼女を替玉に利用することを考える。安心・安全が保証されているからこそできる作戦のはずが――しかし彼女は、怪人フィクサーが連れ去るよりも先に、【怪人・キングメーカー】に攫われてしまう。

　その怪人は目的のためには手段を選ばない怪人であり……――

　そして部屋には、数滴の『血痕』があったのだった。