「そいつ」を含む小説

運命というものがあるのなら、それは、多数の枝を持つ大樹のような姿をしているに違いない。 何かの本で、そんなふうに読んだ。 銀髪の不良少年、煥《アキラ》の前に現れたのは、自分に似…

ロリコンな先輩への恋に敗れ、ひとり寂しく部屋でクリスマスイブを過ごしていたヒロイン。 そこへ突如どこからともなく赤い服を身に纏ったイケメンが現れ、何故かすっぽんぽんになってしまっ…

「――この中に性別を変えた者がいる。そいつが犯人って訳」 心理工学によって意識が支配する街、帝都。多すぎる情報が乱舞するこの街では“探偵”なんて賤業に需要が出てしまう。今日も腐れ…

紋切型の事故死の後、男の意識は再び覚醒したが、そこは人造人間の脳内だった。 脳内ルームシェアが始まり、新たな人生も始まる。 だが、彼の新生活は女の身体で始まるのだ。

僕はある日、理想の女性の石膏像を完成させた。しかし彼女は動かない。 それならば、魔法で彼女を『ゴーレム』に！ そして僕は、素敵なメイドを手に入れた。 ただしそいつはゴーレムだ！ …

会社員のミナトは一人暮らしを満喫しながらも、独り身である事を寂しく感じていた。そんな彼の部屋に、そいつは唐突に現れた。 白い肌。白いワンピース。長い髪。あまりにベタな佇まいと可愛…

俺は変人と呼ばれる男に『ゾンビパウダー』を飲ませられた。 目覚めた俺は不死身の身体になっていた。そんな俺にそいつは言う、この世界の悪とを倒せと。 俺はヒーローなんかじゃない！

小学生の時の嫌な記憶。乱暴者から無謀な事をされた記憶。男はそれがいつまでも忘れられないでいた。小五目前、転校して行ったそいつともし会うことが出来たなら、そいつを懲らしめてやろうと…

簡単に言っちまうと、これは一人の美しい吸血鬼の王女様に出会った俺の自慢話だ。 まずは目を止めてくれてありがとうと言っておこう。 これは素人の俺が書いた文章。他に読むべき小説が…

1999年7月2日、他の世界ではどうか知らないがうちのとこでは、大昔のひげのおっさんとの約束を律儀に守った恐怖の大王が降臨した。 　世界中でそいつはあらゆる世界をつなげて、万物…

創造手段として文字が廃れ、映像が主流になってきた時代。 クラスの端っこに座っていたそいつはそんな時代で、小説を書いていた。それも目を輝かせて、楽しそうに。 だから俺は訊いてみた。…

　新たな家から通う、新たな高校の始業式の朝。俺は彼女と出会ってしまった。 　小鳥遊由海（たかなしゆうな）と出会ってしまった。 　玄関から顔を出すなり彼女はこう言った。 「おおお…

疲れていた。今度こそ死のうと思った。 死に足を突っ込んだ間際、そいつは言った。 「お前、死ぬの？」 朝焼けが告げる友情の始まり。

公認会計士の俺　と悪友が　コンパで出会った女 そいつはとんでもない女だった

　いたいけな少女を好き放題に嬲り尽くした挙句に生かしたままでリリースしたら、それは残虐な復讐をされるのも必定……ッ！　怨敵にブチ当たるまで、この世の邪悪を手当たり次第に殺して殺し…

都会の中心を外れた位置にある、商業地を避けた閑静な町。その中にぽつりとたつ、一見では店と分からず見落としそうな一軒の居酒屋がある。 店と気づいて扉に手をかけると「金持ちなお高い…

おれこと清雲正巳は意気揚々と高校に入学した。同じクラスに金髪白人の超絶美少女がいるんだが、どうやらそいつは女子バスケ部に入るらしい。じゃあおれもバスケやるか、つってもバスケは出来…

人が連続で悪夢を見るようになった時、『夢喰い布団』は現れる。今宵、俺の部屋にも、そいつが敷かれていた。

冴えないフリーターの俺が拾ったのはアラビアンな魔神のランプ。磨いて出てきたのは予想通りの魔神。だが、そいつは意に反してとんでもないことを言い出しやがった。 「ワシの願いを３つ叶え…

近頃巷を騒がせている最強の勇者とやら。 そいつを倒せば可愛いいとこのバイトの時給が上がるらしい。 俺はラスボスになるべく異世界に転生（？）されるのだった。