世界はロリコンに満ちている。
そのせいで失恋したばかりのヒロインはベッドの上で寝転がりながら漫画を読んでいると赤スーツ姿の男が現れるとほぼ同時にすっぽんぽんにされていた。
同時進行で書き綴られていく漫画にははだかの自分。全ては神という名の読者の心を掴む為……コミック・サンタは尻を揉み続けるのだ。そこに豊満な胸があっても一切触れず、尻を揉むのです。それはロリコンでもある彼の妥協点なのか…。
ともかく、謎の光の出現で一矢報いる事は出来たものの半ば詐欺に合い、なんだかんだで相手のペースに持ち込まれていくのだが…兎に角、全裸ヒロインはただの被害者です笑
小ネタにも笑わせてもらいました。
尺的にもちょうど良い感じでして、続きがありそうな終幕でした。
あのセーターを下にひっぱった際の変化する胸の描写が欲しかったです←
……「漫画原作小説コンテスト」応募作にこのようなレビューをするのはいかがなものかと思いつつも書いてしまいますが、本作は「小説だからこその面白さ」に溢れた作品だと思います!
一見すると勢いだけで駆け抜けているようで、世界観や仕掛けが案外(失礼!)しっかりとしており、だからこそ、それぞれのシーンが生きているように思いました!
恐らく、映像化(漫画化)すると過激な描写ばかりに目がいくというか、そちらが主体になってしまうかと思いますが、小説だからこそ、これほどまで過激にしながらも、その他の部分にも目を向けることができ、読者サービスを売りにしただけの作品ではない面白さがあると思います!(特にヒロインの一人称が魅力的かと!)
後半、やや筆が走りすぎた印象も受けましたが、最後はきちんと落とすところに落としてくれたようにも思いますので、楽しく読み終えることができました!
また、メタ要素の使い方が丁度いい距離感といいますか、効果的だったように思います!
同様の設定で、「漫画原作小説」としてではなく、「小説」として描いて欲しい作品だと思いました!