「指 短編」を含む小説

千七百年前、ペルー、ナスカ地方。ホモサピエンスは長頭、三本指の異人類「アジェム」と共生していた。アジェムのマリアと人間のケチャは絆で結ばれた二人だった。

　指咲病と呼ばれる病気は左手の薬指から芽が出て、一週間後に死んでしまうというものである。世界中で症例が確認されているが、感染経路も治療方法も不明である。 　彼女とお花見に行くが…

　あなたの妹である凜は、兄であるあなたが大好きです。独り占めにしたくてあれや、これやをしてしまいますが、懐の深い兄なら他の人が重すぎると感じる愛も、一本指で受け止められるくらい軽…

彼女がコーヒーショップでバイトをしていたある日、お客さんが忘れ物をした。 先輩社員は土砂降りの外を指差して言う。 「ダッシュ」 これは彼女のとある日の日常を切り取った物語。

部活帰りに介抱した男の子はあざとかわいい転校生だった。 しかもヴァンパイアで総長！？ 私を姫って言って溺愛してくるんですけど！？ 野いちご様 ベリーズカフェ様 にも掲載していま…

辛いものが大好きな少女『ピリカ』が迷い込んだのは、赤色が消えた不思議な世界だった。 この世界で出会う人々と『ペクト』と呼ばれる彼らの特別な存在たち。 赤色の欠けた町で、それで…

この作品は、すでに投稿されている「聖女の書」全４１話をカドカワ読書タイム短編児童小説コンテスト用に短編にしたものです。 ※ネタバレ注意 〈キャラクター設定〉 ☆主人公　 …

ここに集められているのは《小説未満》の物語ばかりです。 その頁に綴られた関係や風景に到るまでの物語は喪われ、これから完結することもなく。 恋ならば実らず、戦いならば勝敗は決さず、…

産まれた瞬間に母親の指を握り潰した男、神村力斗。彼は産まれながらに強大な力を有していた。神村誕生から十数年後、彼を研究するプロジェクトが秘密裏に進行していた。しかしある時国の上層…

豪華宇宙客船の船倉にひそむ、二体のアンドロイド。自分たちを使役し続けた人間への復讐のため、彼らはささやかな強盗計画を企てるが……。 空き時間にさっくり読める、エセ海外SF和訳短編！

これは、別に何か怖いことが起こるとか、幽霊が出るとかそういう話じゃありません。 私の高校時代の、恩師についての話です。

セルフレイティングは念のため。 マッチョな桝くんとメンヘラな米良さんは、高校の入学式で出会った。 桝くんの勢いに押され、米良さんは筋線維に引きずり込まれていく……！！ 専門的に…

カクヨムイベント ＫＡＣ「筋肉」に寄せた短編です。 今回も難しい……。 ワードのパワーに反してか、当社比？ですが今回はしっとりになりました。 筋肉どこあるかな……。 お題にスト…

　瑠音（るね）は、マットレスの上で、あこがれの恒子（つねこ）さんと体を絡ませ合っていた。恒子さんがささやく。「お、ば、か、さ、ん」。その声を受けて瑠音の体は動き出した。地味な瑠音…

クラスのキラキラ女子〈藤田 詩音里〉 派手な彼女に見惚れる〈紙崎 成実〉 実はキラキラ女子のほうが地味子に執着してましたという百合の話。

鍵を閉める。 挿さったままの状態で、何度も指差し確認する。 ガチャガチャガチャと、確実に閉まっているかを確認する。これも何度も。何度も。 疲れてうんざりしてきたらやっとドアの前を…

お姉ちゃんも指先のチョコレートを嘗めた。 「おいしい。そう、こういうのもいいかもしれないわ。私も味わうことができるし……。指でじゃなくて……」

　授業を終えた学生たちが集う食堂。大切なことを思い出した皇女殿下は、お気に入りの扇の房飾りを無意識の内に撫でていた。 　 　何か喚いているギラッギラのド派手服の赤髪でも、後ろに隠…

水無月彩椰の書いた短編のまとめ場所。全体的に純文学的な傾向があります。

無限に広がるオフィスのなかで、誰かのためにゲームをやりつづけることが仕事の男の話