易しい日本語を書くべきという主張が強い昨今ですが、この短編集はその考えを一変さてくれます。ひと夏の恋の別れと、その恋を忘れられない主人公の心情を綴った『叶わないから、夢でした』漠然とした殺意故に主人を殺してしまい、これからの生き方に迷うアンドロイドの話『人間に私も、含まれますか?』美しい日本語について思いを巡らせる青年の思いを綴った『凍玻璃と、冬暁』告白に挑む少年の心情を情景に託した『潮風と港町、夕凪』どれも美しい日本語で描かれた宝玉の物語ばかりでした。美しい日本語と、深い心理描写の物語に酔いたい方はぜひ、本作を読んでみてください。
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