「あやかしもの」を含む小説

姉の身代わりに鬼に嫁入りした少年と、彼を娶った鬼のお話

　雨が、降る。 　紅葉色の雨が、水平線の彼方まで。 　古くから読んで字のごとく、『神の宿』としてこんにちまで営まれている、知る人ぞ知る名旅館『彼岸屋』。 　現当主である彼岸…

　薙が目を覚した場所は、見知らぬ故郷だった。 　見覚えのない建造物の数々、周囲を囲む城壁、そして自身にかけられた"身に覚えのない罪" 　同時に、彼は「閻魔」としての力の大半を…

時は現代。 息苦しさに真綿で首を絞められるような時代。 おかしいと思わないだろうか？ ほんの百数十年前には神や悪魔が跋扈していたと、爺さんの爺さん達は伝えているのに。 答えは簡…

　我にかえった時には、山奥で死体を埋めていた男に仕掛けられた数々の罠 　それは過去の因縁から、恨みを晴らそうとする者の依頼によるものだった 　次第に追い詰められていくが、その事に…

古来よりこの国に存在する『隠邪（おんじゃ）』とは、人を食い、人に害をなす、人の敵。 闇より這い出るこの異形を人知れず退治するのが、今も連綿と続く『祓邪師（はじゃし）』と呼ばれる者…

僕が経験した不思議なお話をここに載せます。

田舎から上京してきた女子高生、獅子谷 珠は人と比べプチ不幸体質な女子高生。 上京初日から不幸に見舞われた彼女の目の前に現れたのは、頭が人ではない異形頭の男の人でした。

高橋は、最近、彼女と分かたれたばかり。 そんな彼は、夜の公園で一人の女性と出会う。 互いに惹かれ合い、付き合い始めるが・・・。

さてお立ち会い。 取り出したりますこの袋、詰まっておりまするのは江戸の人々とあやかしの物語。 これより、ひとつずつお目にかけましょう……

これは、昔々のお話。 祖母が語ってくれた寝物語のいくつかを、思い出せる限り書き記そう――。

「神様に全てを委ねなさい。アタシはアンタの為に此処に来たんだから」 出会ったばかりでまだわからないことだらけの狐さんは優しくそう言いました。 ＊ よりもずっと昔、 山間…

七不思議の八番目の物語を思い出して欲しい。私たちが成し遂げたこと、まだ物語は終わっていない事を思い出して欲しい。

友達があやかし関係の事件に巻き込まれた鳥羽隼は妖狐屋というよろず屋の存在を知る。そこの店主は隼が通っている高校で悪い意味で有名な先輩、狐竜いろはだった。彼女は狐のあやかしだったの…

拙作「桜の朽木に虫の這うこと」シリーズに登場する架空の街・東京都朽木市（くちきし）。 九つのブロックにわかれるそれぞれの「区」の由来です。 ほかのサイトにも投稿しています。

『綾樫探偵事務所』 古ぼけた看板を構えるそこには、日々不思議な依頼が舞い込んでいた。 「妖怪、物の怪、怪異、幽霊。どんなご相談でも承ります。」 あやかし探偵綾樫響と、その助…

　結婚する前、千里の描いた将来設計は、２７歳になるまでに一人目の子供を生む、３０歳までに２人目を生む、その間は３年空ける、もしその時点でもう一人育てる余裕がありそうなら３人目を考…

【カクヨム金のたまご選出作品！！】公園に捨てられたうさぎ。ある時「動物愛護の神」が現れ、なんでもひとつ、願いを叶えてくれるという。うさぎは、自分を捨てた人間を食べてやりたいと願っ…

混沌とした時代ーー、平安時代。 現世は、あやかしとヒトとが折り混ざり、闇に包まれていた。 ヒトに危害を与えるあやかしを倒すべく術者の中でも“卓越した者がいた” “退魔師の螢…

　霊や呪い魑魅魍魎が存在して、昔は多くの人々が苦しめられてきた。 　それは、何時しか過去の話となっている。その多くは、封印され祓われたから。 　だが、霊や呪いの類いがあるのは…