「短編 夜」を含む小説

　満月の夜に出会った黒猫は、公園で空を見上げていた。ただし、お月見を楽しんでいたわけではなく……。 （「小説家になろう」「エブリスタ」でも掲載しています）

ある離宮での夜会。 レイモンド王子は美貌の完璧令嬢イングリッドに婚約破棄をつきつける。 レイモンド王子の傍らには可憐な男爵令嬢マリアの姿が…。 それはよくある恋愛がらみの揉め事に…

ある夜、彼女からあるメールが届いた。それもなぜか二通も。 『大変！　なんかあたしが二人になっちゃったんだけど！』 『どうしよう、なんかあたしが二人になってるよ～』 内容はどちらも…

クチナシの花の香りに初めて出会った時の事を思い出して書きました。

とある草原に住む遊牧民の少年「七宝族の誉（ほまれ）」は羊の世話が終わった夜、弟とふたり月を眺めていた。 そこに小さな小さな機械の鳥が白い夜明けを運んできた時、彼の世界は崩壊する。…

仕事帰りに見た満月がとても綺麗で、思わず呟いた一言を思い出しながら書きました。

朝起きる前のお布団のふかふかや暖かくて、まったりしている時間を書きたくて、書きました。

東の国の領主の娘であるギュリは、死ぬのも生きるのも嫌なほどに、無気力な日々を過ごしていた。ギュリの住む土地は非道な大国に支配され、希望はまったくないからである。 やがてある春にギ…

とある国の姫である桔梗。かつての許嫁である優雨霧を病で亡くしていた。 今年の春も優雨霧とよく来た桜の園を訪れていた。彼の弟の馨も一緒だ。 その日の夜に両親から驚くべき事を告げられ…

　夜の帳が静かに下り、紫陽花がひっそりと色づく頃、古都には人々の営みがひそやかに息づいていた。 　そこは、時間がゆっくりと流れる場所であり、古き良きものと新しきものが奇妙に共存す…

「せんぱ～い。手が冷たいです」 久しぶりに会ったテニス部の後輩、結姫は、手が寂しいことをしきりにアピールしてくる。スコート下の透明感のある太ももや、ユニフォームの膨らみ……少し大…

神秘的で恐怖を帯びた村の伝説である「不老不死の素麺」と「異形の存在に追われる悪夢」を通じて人々の絆や文化、伝統を描いた物語です

ヤモリの可愛い感じが伝わったらいいなぁと思って書きました。

ある時代に哀れな兄弟が居た。 後に謳われる彼らの話は、悲劇として語られる。 誰が為に夜闇に一閃飛ぶ行く矢文。 どこぞにぶつける事も叶わない、やりきれない想いを抱えて、二人の時間は…

大晦日の夜、小学生時代の幼馴染み三人で宅飲みから始まる怖い話。

智夜は中学一年生の頃に知り合った雫華に恋心を抱き生きる。 いつまでも、いつの日も雫華の隣で話に耳を傾けるだけの女友達で終わりたくなんかない。 失恋した彼女の傷心を癒すだけの存在…

夜はいつもじっとしていて、触るとひんやり冷たい。

ある夜の事。 夜会会場で友人と談笑していると、王太子が私に婚約破棄を突きつけて来たの。 でも残念。あなたとの婚約は遠の昔に破棄させてもらっているわ。 え！？ 私があなたの恋人を虐…

　大学受験を目指す高校三年生小林大悟と同じく二年生の明日葉晶子、二人は新宿界隈では知る人ぞ知るやり手ブローカである通称「新宿のママ」の下で事件屋稼業の片棒を担ぐ日々を送っていた。…

走り出さずにはいられなかった。 馬鹿だった俺は、今も馬鹿みたいだ。 満月を何度も見上げつつ、空に手を伸ばしながら。 夜の中を歩いては走り、を繰り返し続けてる。 ● 片想…