「特異」を含む小説

北海道の大学に進学した関西出身の男二人が経験する恋を通して、女と男の持つ特異的親和性の本質を描いていこうと考えています。現代的テーマに古典的抑制された表現でどこまで近づけるかに挑…

「私は、呪われている。」 俗に言う化け物駆除を担う職員、一ノ瀬織葉は『化け物を引き寄せてしまう』という特異な体質である。それ故か、また、彼女は遭遇する。住処のアパートから出てすぐ…

『妖怪種』。 妖怪の因子を身体に宿した人々。その多くは特異な能力を操り、姿形も変化する。 いつ・どこから・なぜ・どのように現れたのか、それを知る者はいない。 彼らは独自の組織とコ…

　人類の天敵である天魔(てんま)と戦う天則式者(てんそくしきしゃ)のノアは成長するに従って弱くなるという奇妙な体質を持っている。そんなノアは時折突拍子もない行動をとる義妹のサーラ…

青年が迷い混んだのは、遠い彼方の世界。頼る縁も無いその地で彼が出会ったのは、自らを『トウフ』という存在だと称する人ならざる少女だった。彼女の厚意によって束の間の居場所を与えられた…

　二一世紀半ば、予測された彗星の衝突に備え、人類は世界中で巨大な地下都市の建設を進めていた。その建設現場の一つに伊東　旭という名の少年もいた。 　時は流れ、西暦二三〇〇年──二三…

　学生時代に轟探偵事務所でこき使われた日々ですら、今ではいい思い出だ。 轟所長の事務所金庫から強奪した、表に出せない金はこの事務所の開業にとても役立った。 ああ、轟所長はお元気だ…

男は光に飲み込まれ、消えた。 西暦二千二十年。 世界を襲う災害が発生。 後に人類はその災害を……異界誕生と呼んだ。 世界中に現れた異界は人類の敵を産んだ。異界から這い出す化け…

　お笑い至上主義の御時世。面白い奴が覇権を握り、誰しもが全国の至る所で、ストリートお笑いバトル（通称S.O.B.）に興じる。現在日本がお笑い大国と呼ばれている所以である。 　そ…

【本編完結！】 「無職がパーティーに居られると迷惑なんだよね。さっさと僕達の前から消え失せろよ」 由緒ある血筋の名家に生まれたアーク・グラディウスは、7歳の時に行われた“天啓…

不慮の事故で片腕となってしまったハンデを乗り越え、日々リハビリを兼ねた修行に励む、神楽木迅人。 道場で師範の一人として、武術の修行をしていた経験を活かし、不思議な力を持つ甲冑と…

本報告書は過去に起きた未解決の特異性を有する事例を共有し、リスクマネジメントに活用されます。 本報告書内での特異的事象を表した対象についての場所、日時、その他詳細な情報については…

「Aちゃんねるは存在する」ーー消息不明の兄から届いた謎のメールに誘われ、青年は“命の消費期限”に縛られた異世界、“Aちゃんねる”に迷い込む。剣と魔法、そして、特異点と呼ばれる謎の…

逢坂真琴と花川鞠乃はお互いに特殊な異能を持っていた。 彼らは日常の中に特異な何かを見つけて…… 読み切り　本の虫、紙と文字の海の魚は第四回こむら川小説大賞参加作品。 テーマは「…

近畿の片隅にある街で、伯母と共に安アパートで細々と暮らす少女。お人好しで天然な少女は、特に不自由も感じる事なく平穏な日々を過ごしていた。しかしクリスマスの日に、少女は不思議な女性…

ある日、平和な日常が打ち砕かれ異世界に転生してしまった高校生、凪野一道。 異世界の洗礼を受けて不安に押しつぶされそうになる彼の前に現れたのは樹人のニア。 世界は美しく、醜い。…

教授がたずねたものだから、私は即答した。 ※何年か前に書いたショートショートを発掘したので。

＜探偵討議＞ 古くはモーリス・ルブランとコナン・ドイルの往復書簡に端を発するという、要するに一方が「謎」を出して、もう一方が探偵役となり、それを解くという（架空の）競技。 一…

「ちょっ…は？」 「良かった…ほんとに、また会えて良かったよぉぉ…!!」 俺のクラスに転校してきた少女は、そう言って抱きついてきた。 その少女が言うには、昔会ったことがある…

　２０３２年の師走。人々がゲーム世界を日々楽しむ中で、ゲーム症患者さんも増加中。 　コアゲーマーな腐女子でありつつも、患者さんに寄り添ったゲーム症治療を行う医師サイトウ。彼女は、…