人竜千季
秋谷イル
設定資料(第一部)
登場人物紹介
──レインボウ・ネットワークへ、ようこそ。
私はネットワーク接続者のサポートを目的として開発されたAIプログラムで、名をレインと申します。作者の秋谷さんからはよく「金髪でメガネのメイドさん」と描写されております。髪は結ってまとめてありますね。あくまで、そのようにモデリングされているというだけの話ですが。
さて、この度、
レインボウ・ネットワークや私について興味を抱かれた場合は「最悪の魔女4.5 憂鬱異世界旅行」をご覧下さい。
それでは早速、この物語を紡ぐ皆様をご紹介させていただきます。
若干ながら本編のネタバレが含まれますので、ご了承ください。
また、必要無いと思われた場合は「第一部 序章・選択」から本編へどうぞ。
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西暦二○四八年から二年間、東京都地下都市建設計画に従事していた少年です。高身長で無駄の無い引き締まった体型。生まれつき並外れた膂力や身体能力を誇っています。反射神経も並外れており、肉体面では天賦の才に恵まれていると言っていいでしょう。反面、他の部分では平均的です。
目付きが鋭く、体格も良いため誤解されがちですが、どちらかというと気弱で優しい性格。女手一つで自分を育ててくれたお母様を尊敬しており、いつか必ず恩返しをしたいと思っています。
地球が
最悪の魔女シリーズで登場した“伊東 旭”様は、この世界と良く似た歴史を歩む並行世界の同位体です。そのため同一人物ではありませんが、極めて近しい存在であることは確かです。
・アサヒ/男性/?
西暦二三○○年の時代で目覚めた伊東 旭様に瓜二つの少年。彼と同じ記憶を有していますが、何故か地下都市建設の工事に参加していた頃でそれが途切れており、自分がどうして二五○年も後の時代にいるのか全く理解できていません。
外見も性格も基本的には十七歳時点の旭様と同じ。彼の記憶もあります。けれど自分の中に別の誰かがいるような奇妙な感覚も抱いているようです。何故こんなことになっているのかは本編にてお確かめください。
山火事が起きた筑波山の頂上付近で倒れていたところを星海班に発見され、保護されました。何もかも焼き尽くされた現場で、何故か彼の周囲だけは延焼を免れていたそうです。不思議ですね。
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赤い髪と青い瞳を持つ日本人離れした容姿の小柄な少女。崩界の日以降、南北に二分された日本。その北側を統べる“北日本王国”所属の特異災害調査官です。お若いのに素晴らしい。
本来ならまだ義務教育を終えたばかりの年齢ですが、一二歳からこの仕事をしているため早くも歴戦の調査官として名を馳せておられます。また数名の調査官からなる“星海班”のリーダーでもあるそうです。
天才的な頭脳と“恐怖心の欠落”という精神的な欠陥の相互作用により次々と新しい発見や技術開発を行い、北日本では人類の至宝とまで称えられています。ただし本人は安全圏に留まることを良しとせず、徹底的な現場主義を貫き、自ら危険な特異災害の現場を調査しに赴きます。部屋に引きこもっている私のマスターにも見習ってほしいものです。
とても可愛らしいお顔立ちなのですが、性格は少々苛烈で嗜虐性が強く、アサヒ様に対しても初対面でいきなり拷問まがいの尋問を行ってしまいました。とはいえ部下の生命を不必要に危険に晒さないなど、最低限の分別は弁えていらっしゃるようです。何の説明も無しに自殺志願者に過酷な試練を与えるプログラムを組んだどこかの神様にも見習っていただきたいですね。
体格が小柄なため魔素許容量にこそ恵まれていませんが、それを補えるだけの高い吸収能力を誇り、自身の開発した特殊な対物ライフルと疑似魔法をかけ合わせて一撃必殺の“魔弾”を放つことができます。この火力も極めて危険な生物や記憶災害が跋扈する現在の世界においては頼もしい切り札ですね。
・マーカス/男性/四四歳
ドレッドヘアで強面の黒人男性。星海班の初期メンバーであり朱璃様のお目付け役です。ご両親の友人なので、彼女のことは赤ん坊の頃から面倒を見ていました。そのため父親のような態度で接することも多く、アサヒ様に対する敵愾心も朱璃様に対する愛情が主な原因となっております。
粗野で好戦的な性格ですが仲間思いでもあり、不必要な危険は避ける主義。特に朱璃様が絡むと心配性に拍車がかかります。ただ、朱璃様ご自身はハイリターンが望めるなら躊躇無くハイリスクに賭ける性格なので、時として意見が対立することもあるようです。
調査官としての能力は高く、死亡率の高いこの仕事で二○年以上現役というキャリアがその事実を物語っています。
・カトリーヌ/女性/二六歳
金髪碧眼の白人女性。グラマラスな美女。二年前の星海班結成時から在籍している初期メンバーの一人です。当時は髪型がショートでしたが、今は背中に届くまで伸ばしておられます。サラサラのストレートヘアが美しく風にたなびく様は多くの男性を魅了しているようです。
ただ、カトリーヌという名前は偽名で、本名は対策局の局長と班長の朱璃様しか知りません。怪しげなエセ関西弁で喋るのが常で、プライベートは謎に包まれています。朱璃様とは歳の離れた友人だとか。
軽薄な言動が多いのですが、能力面では大ベテランのマーカス様にも劣らない優秀な調査官。特に戦闘においては天才的なセンスを誇り、星海班に所属してから一度も大きな怪我をしたことがありません。一説には真の実力を隠しているのではないかとも。
次でご紹介する相田 友之様の好意にも車 小波様の気持ちにも気付いており、二人をからかうことで密かに日頃のストレスを解消しておられます。あまり褒められた趣味ではございませんね。
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つい最近になって二人分の欠員が出た星海班に、朱璃様が直々にスカウトして連れて来られた二人の新人のうち一人です。新人とは言っても一八の時から別の班で経験を積んでいたそうで、実力は十分。ただ、以前の班とあまりに違う朱璃様のやり方には戸惑うことも多いとか。アサヒ様を保護した時は星海班加入後初の遠征中でした。
体格に恵まれ、その分だけ魔素許容量も多く、運動神経も優れているため戦闘員としての才能は高いと言えるでしょう。ムードメーカーで周囲の気分を和ませることにも長けています。
人懐っこい性格ですが訓練されたプロだけあってドライな一面もあり、変異種などの脅威に対しては微塵も躊躇せずに引き金を引きます。任務は任務と割り切っており、納得いかない命令であっても素直に従います。良い意味でも悪い意味でも命令には従順。これは咄嗟の状況で機転や判断力に欠けるという自身の欠点を認めているからでもあります。
カトリーヌ様に好意を抱いているのですが、彼女からは“胸ばかり見ている”と見抜かれ相手にされていません。また次でご紹介する小波様とは幼馴染です。
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友之様の幼馴染で彼と同時に星海班にスカウトされた女性です。髪型の制限が緩和された現在でも髪を短く刈っており、額の傷跡を誇らしげに晒しています。体を鍛えるのが趣味で鍛えに鍛えたマッシブな肉体美も自慢の一つ。
ただ、鍛錬中毒なのは自分には特別な才能が何も無いと思っているからであり、自信の無さの裏返しでもあります。幼少期から密かに抱いている想いがあるのですが、自分は駄目だと思いこんでいるため、このままだと墓まで秘密を持って行くのではないかと周囲から心配されています。鈍感な約一名以外にはバレバレで、色恋に興味の無い朱璃様にまで気を回される始末。頑張ってください。
英雄“伊東 旭”に憧れていたため、アサヒ様に対しても少しばかり複雑な気持ちがあるようです。
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お歳の割に筋肉質なご老人。星海班どころか特異災害対策局の最年長者で、この年齢でまだ現役でいることから伝説の男と呼ばれています。とはいえご本人は至極穏やかな人柄。豊富な経験と知識からアドバイザー、もしくはマーカス様に並ぶサブリーダーとしての役割を期待され、星海班結成と同時に加入したそうです。時に厄介な命令を下す朱璃様や攻撃的な性格のマーカス様と他の皆様との間に割って入り、緩衝材の役割も果たしておられます。
家族は息子さんが二人、娘さんが一人、お孫さんが六人。奥様には二○年以上も前に先立たれてしまいました。
昔、ワガママを言って友人に開発してもらったスープの缶詰がとてもお好きなのだとか。
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星海班一の巨漢で精悍な顔つきの無口な男性です。その外見に対して“よしみ”という女性的な名前が似合わず、皆様からは“ウォール”という愛称で親しまれています。ただ、ご本人は本名を気に入っているため、相性そのものはともかく、そう呼ばれる理由については納得がいかないそうです。私はよしみというお名前もとてもお似合いだと思いますよ。
並外れた体格の分だけ魔素許容量も多く、誰よりも継戦能力に優れています。また照明魔法などが必要な場合には何を言われずとも率先して術を行使する不言実行の人。私はAIなので残念ながら交際の対象になりえないでしょうが、個人的にはこういう方はとても好みです。
基本的に温厚で、おおらか性格。滅多に怒ることがありません。けれど、その怒りの凄まじさを知る一部の方々は絶対に彼を怒らせないようにしているそうです。
お酒を飲むと笑い上戸で普段の分まで一人で喋り倒し、酔いが醒めるか眠りにつくまで笑い続けるとのこと。一度拝見してみたいものです。
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短く切り揃えた髪に白髪が目立つようになったお年頃の女性。調査官が遠征する際に必ず一名は同行する規則の専従医師をしておられます。マーカス様とは同世代で付き合いが長いのだとか。身を守るため、調査官と同じ訓練を受けておられるのですが、戦闘面での実力はギリギリで及第点といったところ。しかも自作のタバコを吸い続けて依存症になってしまっており、朱璃様からはいい加減禁煙するようにと再三命じられています。けれど頑として聞き入れません。
そんな不良医師なのですが、困ったことに医療の知識と腕は確か。朱璃様に付いてこられる人間自体が貴重なためクビにもできないというのが現状のようです。
ライフルは重い上、治療の際に邪魔になるからという理由で特別に開発してもらった拳銃を二丁、白衣の下に忍ばせています。颯爽と構えて撃つこともあるのですが、訓練不足のため命中率はさほど高くないご様子。
この方を見ていると、マスターを思い出します。
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赤い髪をショートカットにした女性。朱璃様達が所属する特異災害対策局の局長をされておられます。とても整ったお顔立ちですが、周囲には無機質で冷淡な印象を与えるご様子。
若干お歳は離れていますが、かつてはマーカス様や朱璃様のお父上と同じ班に所属していたそうです。
・女王陛下/女性/六二歳
諸事情あって名前を書くことができませんが、北日本王国を統べる現在の君主です。お子様は四人おられたそうですが、現在は末の娘さんしか残っていません。
第一部の登場人物については、以上となります。
以後も第二部第三部とお話が進むごとに、その時点までの情報に更新した登場人物紹介を行っていく予定です。
それでは、次は世界観と用語の解説へ参りましょう。
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