「純文学 夜」を含む小説

”私”が眠りに落ちるその動きで、「私」の居場所はまた浮かび上がる。この空の色はどんな記憶が求めるのだろう。この夜の意味は一体なに。ぼんやりと”私”の記憶を眺めながら、何も出来ない…

オホーツクに住むきうりは、毎日のように彼に会いに行き、彼と別れ、彼のいないひとりの海でただ、木の葉のように波にもまれる。

2018 年に書いた小説です。

僕は死神。そんな言葉は誰が聞いても疑問詞まみれだろう。そうだろう。ネットの海は何せコンテンツに溢れた大海原だから。 死神の独白(毒吐く)は夜に透き通る、冷たい息のようなものだろ…

暗闇のエッセイ。つまらない小説のようです。 しかしながら、事実でもあるのです、既に。

【あらすじ】 ある秋の日、見知らぬ少女が森林気象研究者の太田貴文の元を訪ねてくる。それは、10年ほど前、東北の山の麓の古びた公民館で一夜の愛を交わした森野木乃香の遺児・遥だった。…

寺町迭夜（北町貫多とは関係ありません）という四十がらみの男がことごとく無為に時を経てるハートフルコメディです。

毎日の生活にメリハリがない社会人、新堂夜羽。飲み会の帰り道、前から気になっていた職場の上司といい雰囲気になったと思ったら、アパートで飼っている猫が美少女になっていて……。 「ねこ…

日常のショートショートを繋げていこうと思っています。

自分に振り向かない女を想い続ける男、夜の海に魅せられながらも男との関係を手放せない女。二人の男女の互いを想い合う胸の内を描いた切ないラブストーリー。

相沢正信は大学２年生。真面目で勤勉な男子学生である。ところが学生たちは誰も彼の存在を知らない。 授業でしか顔を合わせない愛しの彼女に、正信の想いは届くのか！？ ※暗い描写がある…

　一、とゼロがたくさん並んでいる。コンマを見ながら慎重に数える。 　百億円チケット。 　そう書かれている、つるつるの金色の紙は、少なからず防水だった。（抜粋） ちょっと前に書い…

クリスマスイブの夜に、彼氏と喧嘩をする。 どうもお約束の展開をやってしまったらしい。なのに、ホワイトと言うよりグレーなクリスマスイブの翌日、クリスマス。外に出ると晴れていて、雲は…

「眠れない」「たばこ」という二つのお題から1000文字小説を作りました。 昔作成したものをここに公開したいと思います。 これは、眠れない人の物語。

雪虫が舞う10月下旬の繁華街。白幡瑶子は今日も4年前に親から相続してしまった借金返済の為に繁華街で花を売るーつまり風俗だ。 そんな瑶子にある日恋の訪れが。しかし、夜は繁華街で…

——20世紀最後の夏、私は彼女とたった一夜の恋に落ちた。 森の麓の寂れた公民館。図書室の不思議な少女。バツイチ彼女の半生と腕につけられたストライプ状の火傷の痕。カザルスのチェロで…

月を想う常夜燈のお話です。

刊行済みのものは全編、未刊行のものは冒頭のみ。 (アンソロジー主催様の許可を得たもの) P1:「五月の雨と、彼女のこだわり」 2018年7月刊行予定、ごちゃ混ぜアンソロジー寄稿…

夜はおそろしいものです。 かくいう私も夜には耐性がなく、独りでいる夜はすぐに頭が変になってしまいます。 しかし夜が嫌いというわけではなく、むしろ、いわば不健康に、私は夜が好きです…

ある夏の夜。 不意に訪れた奇妙な感覚に目を覚ました、 小学五年生の少女、彩月　椛音（あやつき　かのん）は、 自室の窓から偶然目撃した、火球の軌跡に導かれるように、 真夜中の家か…