「実は知ってます 短編」を含む小説

　小学校で飼育委員を務める少年は、放課後に兎の世話をしていた。ある日、飼育委員の上級生が、一番小柄で人懐こい兎とある『遊び』をしようと提案する。 　しかし、夏場の気温の高さもあり…

何か大変なことが起きて、世界は原型を失っていく。でもそんなこと知ったことじゃない。何が起こっても『わたし』は『あなた』と一緒に、人間でいることを諦めたくなかった。法則も常識も認識…

山々が真紅に染まる時、一陣の風が道を吹き抜け、そこには鬼と天使が重なっていた――。 古より語り継がれし伝説である。 このもの鬼か天使か、あるいは幻か。 これは、そんな伝説を知っ…

遊びたい？ その歳で？ 遊びって勉強のことだけど。 バックギャモンのルールくらいは知ってた方がいいわ。 あのね、空想遊びって許されない。 調べなさい。パソコンがあるんだから。

「恋人は星の数ほど存在する」友人が言ってくれた。 田舎の夜空を見上げ確かに星の数ほど存在するのかもしれない。 時間が経ち知ってしまった。 元恋人の正体は月だ。星では敵わない。

これは叶わない恋と願いの夜

ある日に、海（かい）は女性と見まがう男性と出会う。 名前は陸(りく）。海は自身とは正反対のタイプの陸に惹かれていった。 が、陸は海でなくて女性を選んだ。 それを知った海が望んだの…

誰にも言えないような、でも誰かに知っていて欲しい。 全4話 ＋あとがき

EIという施設に暮らす、ツバメ。 彼ら種族は、一定年齢に達すると翼が生えて羽化をする。ツバメの親友ロビンは羽化を迎えた翌日に、姿を消してしまった。彼のことを覚えているのは、ツバメ…

あれは小学生の頃だった。 僕は通学路が同じだった友達の島田くんと、いつものように帰っていた。

とある村に住む、双子の少年達。 二人は今日、誕生日を迎える。 ──別れが迫っていると、片割れだけが知っていた。 「21gのアズリエル」世界観概要はこちらから見れます https…

　ある日の仕事帰り。明日真は駅構内に響く懐かしい声に、声の主を探す。その声の主は、小学生の頃の一年間だけ同じクラスだったユムラだった。 　ユムラは明日真に気が付くと、せっかく久々…

私の知っている彼女と眼前の彼女は、どちらが本物なのだろうか。

明日、世界が終わると知って最後は大好きな場所で過ごしたいと家を出た未希。 一人だと思っていた空間に、想い人である望が現れた。 叶わぬ恋だと知っていたから告白をせずにいた。 だけど…

転生したら、ななななんと！　 　ド底辺だった！　 だが、マモノ使いのある一族のみに伝わる秘奥義を知った俺は、ひらめいたのだ！ かくて、順風満帆の日々を手にしたものの、あの〝悪夢…

専門学校の課題で書いたエッセイを加筆修正したものです。 あたしは他の同年代の人より、かなり濃い人生を歩んできたと思います。それを知ってもらう為に、そして自分の気持ちを整理する為に…

『——昔々、魔族と人間が争っていた頃に、魔王と、一人の聖女様がいました。戦いを繰り返すうちに、やがて二人は互いを想い合うようになり、ついに結ばれることになりました。ところが聖女様…

マスクに性欲を抱くようになってしまった男、彼は女性の上司が着用しているマスクに対して異様な執着を見せるようになる。 「俺はあなたの使用済みマスクの在処を知っている……」

片思いしていた「君」をストーキングして、「君」に彼女がいることを知ってしまった「私」は、略奪愛を試みて、より直接的なアプローチに出る。

── あなたは『飯倉家双子殺人事件』を知っているかな？  口火を切ったのは女。返事をするのは男。  高校生の双子の姉弟が相次いで殺害され、在学する高校のプールに遺棄された。…